21世紀の現代では、日常生活に電気が必要不可欠となっています。もし電気がなければ炊飯器や冷蔵庫、冷暖房などの家電製品が使えなくなります。またパソコンやスマホなども使えなくなり、仕事に支障が出る方もいらっしゃるでしょう。照明は当然使えないので、夜になれば真っ暗になってしまいます。私達は絶えず電気の恩恵を受けていると言ってもいいでしょう。
しかしそれだけ電気を使うとなると、当然気になってくるのが電気代です。毎月の電気代の高さに辟易している方もいらっしゃるかと思います。しかしどうして電気代は高くなってしまうのでしょうか。電気代が高くなる仕組みさえ知っていれば、電気代を少しでも安くできるかもしれません。そこで今回は電気代が高くなる仕組みについて、考えていきたいと思います。
電気を大量に使う
なんといっても基本中の基本ですが、電気代は電気を使えば使うほどそれに比例して値上がりしていきます。電気には電力量単価というものが設定されていて、それに電気の使用量を掛けたものが、電気料金として決まってきます。つまり電気を使わない方が、当然電気代が安くなるのです。
「節電」といった時にみなさんが思い浮かべるイメージは、まさにこの「電気を使う量を制限する」という事だと思います。例えば「使わない照明は消す」「見ていないテレビは消す」などというお説教は、子供の頃に聞いたことがあるでしょう。
燃料調整費や再生可能エネルギー発電促進賦課金などの上乗せ
上で「電気には電力量単価というものが設定されていて、それに電気の使用量を掛けたものが、電気料金として決まってきます。」と書きましたが、実はそれだけではありません。現在の電気代には「燃料調整費」や「再生可能エネルギー発電促進賦課金」などが上乗せされています。
燃料調整費は、主に火力発電などで利用する燃料、つまり原油・石炭・LNGなどです、を購入したり、運搬したりするための費用です。それだけであればいいのですが、この燃料調整費は時として大幅に増減をします。減る分には問題が無いのですが、増える時もあるのがポイントです。特に原油やLNGなどは価格が安定していません。日本だけでなく世界各国が必要としているものなので、時として取り合いが起きてしまいます。また採掘量によっても変わりますし、国際的なトラブルが発生した場合にも、大きく値上がりをします。近年では、2021年初頭にLNGガスが世界的に不足、大幅に値上がりしたことがありました。この時にはそれに伴って、電気代が大幅に値上げした事をご記憶の方もいらっしゃるかと思います。
いずれにしても、この燃料調整費は時として電気代値下げの要因となりますが、同時に値上がりの要因ともなる不安定な要素です。
再生可能エネルギー発電促進賦課金は、太陽光発電や風力発電など、いわゆる再生可能エネルギーと呼ばれる物を発展させるという名目で、私達の電気代に上乗せされています。もちろんこれらの再生可能エネルギーはこれからの私達の生活に深く関わってくる存在となるので、それらを発展させることは必要不可欠ですが、そのための費用が私達の電気代に上乗せされている、という事をご存じの方は、多くないと思います。またこの再生可能エネルギー発電促進賦課金は先に書いた燃料調整費とは違い、下がるという事はありません。基本これからも少しずつ値上げをしていくものとなります。
そしてこれら燃料調整費と再生可能エネルギー発電促進賦課金も実は、電気の使用量に応じて増えていく仕組みとなっています。つまり電気を使えば使うほど値上がりしていくものとなります。
電気の基本料金が高い
最後が電気代基本料金となります。これは文字通り基本となる料金です。電気代基本料金は今までものものとは違い、電力の使用量には比例していません。逆に言うと電気を使っていても使っていなくても、必要となってくる費用となります。
電気代基本料金は「ピーク時の電力使用量」によって決まってきます。しかしこの「ピーク時の電力使用量」というのが実はポイントで、分かりやすく言うのであれば、真夏などの一番暑い時期に冷房をガンガンに利用している時の電力使用量が元となって決まります。しかし考えてみれば真夏の電気使用量が元となり他の電気を使わない季節にも適用されるというのは、冷静に考えてみれば多少理不尽だと思う方もいらっしゃるかもしれません。
電気代を安くするにはどうしたらいいか
以上を踏まえた上で電気代を安くするにはどうしたらいいか、を考えていきましょう。といっても単純に電気代を安くしたいのであれば、単純に「電気の使用量を減らす」のが一番です。上に書いたとおり電気は使えば使うほど高い料金になります。であれば電気の使用量を減らすのが一番いい方法となります。
しかしそう単純に行かないのが電気代の難しいところです。「電気を使わないようにする」と言いますが、最初に書いた通り現代生活を送る上では、電気は必要不可欠なものとなっています。日常的に電化製品を使いますし、スマホやノートPCなどの充電でもお世話になります。電気の使用量を減らすということは、これら便利な生活しないで我慢せざるを得なくなります。もちろん最近の家電製品には節電機能がついている物がありますので、そういった機能を利用すれば、ある程度の節電効果は期待できるかもしれません。
また燃料調整費と再生可能エネルギー発電促進賦課金については、単純に電気の使用量を減らすだけではダメで、むしろそれぞれの単価が値上がりしてしまった場合、使用量は減らしたけれど電気代は値上がりしてしまった、という状況になる可能性もあります。これも確実な値下げ方法とは言えないでしょう。
確実に電気代を値下げするには
ではどうすれば確実に電気代を値下げできるのでしょうか?それは電気代基本料金を安くすることです。電気代基本料金は基本固定されています。その時の状況によって値上がりするという事はありません。電気の使用量や原油の価格などの要因で、変動することはありません。また一度値下げしてしまえば、ずっとそのままとなります。また基本料金を下げたところで従来の節電を行えば、更に電気代を安くすることも可能です。近年多くの電気事業者が電気代基本料金を値下げしているのを見れば、お分かりいただけるかと思います。
特に製造業や工場などといった、日常的に大量の電気を必要としているような所では、電気の使用量を制限するような方法では、様々な問題が出てきます。まずは電気代基本料金を下げることで様子を見る、という方法はいかがでしょうか。
工場や製造業などで電気代を値下げしたいとお考えであれば、まずは工場電気ドットコムまでお手軽にご連絡ください。お問い合わせ・ご相談は全て無料にてご対応しております。