REUTERS:ドイツ平均世帯の電気・ガス料金、今年は6割超上昇へ
[フランクフルト 4日 ロイター] – ドイツの約420万世帯の電気料金が今年、平均63.7%上昇し、360万世帯が使うガスの料金は62.3%値上がりする見通しであることが、4日公表のデータで分かった。
電力・ガス会社が卸価格高騰を転嫁している。
ドイツでは昨年、新型コロナウイルス対策の行動制限解除に伴う需要の急増で天然ガスの供給が逼迫し、ガスや関連のコモディティー価格が急騰した。エネルギー危機は新年に入っても続いている。
昨年末からその予兆は出ていたのですが、現在ドイツでは大規模な電力不足が発生しています。記事にもある通り、現在天然ガスが世界中で取り合いになっており、天然ガスの価格が上昇しています。またドイツが頼っていたロシアからの天然ガスも供給が止まってしまっており、さらに価格が高騰。そうした要因で、電気代が高騰してしまっています。
現在ドイツでは、2022年つまり今年を目標として原子力を完全にゼロにするように動いていました。しかしそれが完全に裏目に出た形になります。他のヨーロッパ諸国では原子力発電の見直しが進んでいるのですが、ドイツは原子力発電ゼロの流れを止めることが出来ません。結果として他国から電気を買うことになるのですが、その電気は原子力発電のものですから、結果として原子力エネルギーを利用している事になります。
しかし現在の日本も、実はドイツとかなり似たような状況です。正直他人事ではありません。既に先日の寒波で、東京電力の電気利用率が100%近くになりました。もしもう少しでも気温が低かったりしたら、大停電が起きた可能性は否定できないでしょう。そしてそれらにかかった費用は、私達の電気代に上乗せになるわけですから、電気代の高騰が予想されます。
安定して大量の電気が確保できる原子力発電所の再稼働が、少しでも早く進むことを願います。