気づかない内に電気代が上がる?盗電の手口とは

電気はいまや日常生活に欠かせないものです。特に工場で製品を作られていらっしゃる皆様にとっては、この上なく大切なものかと思います。しかしそれだけ生活に密着しているということは、逆に言うと様々なトラブルの原因にもなってしまう、という事です。
今回はそんな電気のトラブルの中から「盗電」について書いていきたいと思います。

盗電とは?

さて「盗電」とは一体どういう事でしょうか?といっても漢字でおおよその検討がつくかと思いますが、「電気を盗む」ことにほかなりません。では「電気を盗む」とは、具体的にどういう方法で盗むのでしょうか?

最近はファーストフード店や喫茶店、ファミリーレストランなどで席のそばにコンセントなどが置かれている事があります。そのコンセントを使って、スマートフォンやタブレットなどの充電をされた方もいらっしゃるのでは無いでしょうか?
もちろんこのような場合は、ほとんどがお店側がサービスとしてやっている事になるので、盗電にはなりません。しかしそうではない、正規なサービスとして提供されている以外のコンセントなどを使って充電をした場合、これは「盗電」になってしまいます。

例えば同じファーストフード店や喫茶店でも、席のそばに置かれているコンセントでは無く、トイレの中にあるようなコンセントを使った場合、これは店側から提供されたものでは無いので、盗電になってしまいます。特に最近のトレイはウォッシュレットなど、電気を使うものが多いので、探してみるとコンセントが見つかる場合がほとんどです。

その他にも、例えば自動販売機のすぐそばにはコンセントがありますし、またお店などの外にある電気で明るくなるような看板も、当然コンセントから電気を取っています。そのようなコンセントを使った場合も、もちろん盗電になってしまいます。

そうした視点で見ると、街なかには結構いたるところにコンセントがある事に気付かされます。でももちろん正規に提供されている以外のコンセントを使って、スマートフォンやタブレットなどの充電をするのは盗電です。犯罪になってしまうので、くれぐれもご注意ください!もし外出先でどうしても充電などしたくなったら、お店の方にキチンと確認をとってから、充電するようにしましょう。

盗電が原因で電気代が上がる?

さて実はそれ以外にも、盗電の手口があります。こちらの方が、皆様のような工場の方にとっては、深刻な問題かもしれません。
皆さんの工場で今までと変わらずに電気を使っていたのに、ある月から突然電気代の請求額が大幅に高くなった、という事は無いでしょうか?もしそのような経験があった場合、誰かが工場の電気を「盗電」している可能性があります。

工場の電気をどうやって盗むの?と思われるかもしれませんが、工場のコンセントにこっそりと延長コードが差し込まれていた…なんて可能性もあります。ちょっと信じられない話かもしれませんが、マンションなどで隣室のコンセントに延長コードを差し込んで盗電をしていた、という事件も実際に起きています。特に目につきにくいところにコンセントがあるような場合、普段なかなかチェックはしないでしょうから、気づきにくくなっています。特に屋外にコンセントがあるような場合などは特に要注意なので、コンセント用のカバーなどをつけた方がいいかもしれません。

ある時から急に電気代が高くなってしまった場合は、まずは全てのコンセントをチェックしてみましょう。もしかしたらしらない間に、延長コードなどがついているかもしれません。しかしもしかしたらコンセントからでは無く、直接配線などをいじって、電気が盗まれている可能性もあります。これはかなり高度な電気知識が無いと難しいので、あまり無いとは思いますが、可能性がゼロではありません。このような場合、一旦全てのコンセントを抜いてみましょう。それでもまだ電気メーターが回っているようであれば、配線を通じて、どこからか電気が盗まれている可能性が大です。

もちろん盗電では無く、漏電によって電気が漏れたために電気使用量が増えてしまっているという可能性もゼロではありません。いずれにせよ、少しでも怪しいと思ったら、電気が盗まれていないか、あるいは漏電を起こしていないか、調べた方がいいかもしれませんね。

まとめ

盗電は、誰かが自分の工場から電気を盗んでいないかという事も大事ですが、ご自身が外出先などでコンセントなどを勝手に使わないようにする、という事も大事です。特に盗電は窃盗罪にあたるので、10年以下の懲役が課せられてしまいます。
打ち合わせなどで外出が必要な時は、あらかじめ充電をしっかりしておくか、予備のバッテリーなどを持ち歩くようにした方がいいでしょう。