少しずつ再稼働を始める原子力発電所

現在多くの発電方法がありますが。その中でも原子力発電は特に、安定して大量の発電ができる方法として知られています。コストも安く済むために、私達の電気代という観点からすれば、実に優れた発電方法だと言えるでしょう。しかしご存知のとおり、東日本大震災に伴って発生した東京電力福島第一原発事故の影響で、日本中の原子力発電所はその稼働を停止させられてしまいました。現在まで電気代の値上がりが続いているのは、ひとえにこの時に原子力発電所の稼働を停止したのが大きな原因だと言えるでしょう。

その原子力発電所ですが、ここで再稼働の数が増えてくるであろうというニュースです。

電気新聞:原子力稼働基数、来春には6基以上/21年度は回復基調に

国内原子力発電所の稼働基数が回復に向かいつつある。11月に入ってから一時、稼働中は九州電力玄海原子力発電所4号機の1基のみとなっていた。一方、特定重大事故等対処施設(特重施設)が完成した九州電力川内原子力発電所1号機が19日に発電を再開。定期検査中だった九州電力玄海原子力発電所3号機も23日に発電を再開した。全国の発電所の状況を考慮すると、来春には6基以上が稼働している可能性がある。

まだ来年以降の話なので実際にどうなるかは分からない部分も多いのですが、原子力発電所の再稼働が増えればそれに伴って、私達の電気代も安くなってくれることでしょう。現在特に新型コロナの影響で生活が苦しい方もいらっしゃると思いますので、いいニュースになる事は間違いありません。

もちろん電気代だけではありません。原子力発電所には、温室効果ガスを排出しないという利点もあります。特に温室効果ガスの削減が叫ばれている昨今では、受け入れるべきニュースだと言えるでしょう。

しかしその一方で、やはり原子力発電所では万が一事故が起きてしまったときの環境汚染の問題があります。原子力発電所は確かに優れた発電方法なのですが、いつまでもそればかりに頼っているわけにはいきません。原子力発電所で大量の電気を安定して確保できるようにしておいて、それと並行して再生可能エネルギーの発展と普及の研究を進めていく必要があると言えるでしょう。

原子力発電が危険という意見は確かにあると思いますが、それよりも電気というエネルギーを、一つの発電方法だけで賄っていこうということの方が危険なのだと思います。何かあった時に困らないように、複数の発電方法を準備しておいて、それぞれで十分な量の発電ができるように備えておくことこそが、現在もっとも求められているのでは無いでしょうか。