日本の天然ガスを欧州に融通するよう要請?

これも何度も書いていますが、現在日本での発電の主力は、原子力発電では無く火力発電です。そのために私達の電気代には「燃料調整費額」つまり火力発電のための燃料を買う費用が上積みされており、高騰してしまっています。太陽光や風力発電では発電量が天候に左右されてしまうため、「安定した発電」はほぼ不可能です。そのため現在の日本で「安定して大量の電気」を発電するためには、ほぼ火力発電一択になってしまいます。

しかしご存じの方も多いでしょうが、現在ヨーロッパのウクライナで緊迫した情勢が続いています。具体的にはロシア軍がウクライナに侵攻するのはないか?という緊張が続いているのですが、もしロシアがウクライナに侵攻した場合には、ヨーロッパ各国やアメリカは当然ロシアに対して経済制裁を行うでしょう。その場合、ロシアが対抗措置としてヨーロッパに供給しているLNG(天然ガス)の供給をやめるのでは無いか?という見方が強まっています。

もし本当にロシアがLNGの供給をやめたとすれば、ヨーロッパは大混乱になるでしょう。現在ヨーロッパも冬ですので、太陽光発電には期待することも出来ません。またヨーロッパの多くの国では、現在原発を縮小しようという動きが進んでいます。そのためLNGによる火力発電の割合が大きくなっています。

そこでアメリカのバイデン政権が、もし何かあった場合には日本が輸入しているLNGを少しヨーロッパに融通してもらえないか?と打診があったとのことです。

NHK NEWS WEB:米バイデン政権 日本が輸入するLNG 欧州に融通できないか要請

アメリカのバイデン政権は、ウクライナ情勢が緊迫化し、ヨーロッパで天然ガスの調達が滞ることを避けるため、日本政府に、日本が輸入するLNG=液化天然ガスの一部をヨーロッパ向けに融通できないか要請してきたことが分かりました。政府内で慎重に議論を始めています。

ウクライナ情勢は緊張が続いていますが、ヨーロッパはロシアからパイプラインを通じて天然ガスの供給を受けています。

しかし、仮にロシアがウクライナに侵攻した場合、アメリカやヨーロッパはロシアに対して経済制裁に踏み切る可能性を示していて、ロシアが対抗措置としてヨーロッパ向けの天然ガスの供給を絞るのではないかという見方も出ています。

現状日本の回答はまだですが、日本も発電についてはヨーロッパ同様にLNGに頼っているのが現状です。特に日本では原子力発電所が数基ほどしか稼働していないので、もしLNGをヨーロッパに融通するのであれば、より深刻な事態になってしまうかもしれません。

また冬もまだまだ続いています。もし強烈な寒波がやってくれば、どうしても暖房などで電気を大量に使うようになります。そうなったときに燃料となるLNGが不足してしまっては、大変なことになってしまうでしょう。電気が不足するだけではありません。当然そうしたしわ寄せは私達の電気代にも影響を与えます。昨年冬の電気代高騰を覚えていらっしゃる方も多いと思いますが、あれ以上の電気代高騰が起きる可能性もあるのです。

こうした事が起きないためにも、電気は「大量かつ安定して」発電が出来ることが絶対条件になります。太陽光や風力発電などの再生可能エネルギーでは、「大量かつ安定」した発電は、なかなか厳しいものがあります。そして現実的に見た場合、もっとも「大量かつ安定」して電気を生み出す方法は、原子力発電のみだといえるでしょう。

少なくとも「大量かつ安定」して発電ができる再生可能エネルギーの技術が出来てこないかぎりは、まだまだしばらくは原子力発電に頼らざるを得ないと思います。一日も早く少しでも多くの原子力発電所の再稼働が進むよう、検討していってほしいものです。