梅雨と太陽光発電

2020年の梅雨は、とにかく雨の多い梅雨でした。また雨の多さだけでは無く、期間もとにかく長いです。ところで梅雨のように雨が長く続くと、気になってくるのが太陽光発電です。ご存知のように太陽光発電は「太陽光」で発電を行います。梅雨のように太陽光が出ない時には、当然ですが発電量が落ちてしまう事になります。では実際にどれくらい発電量が減るのでしょうか。

もちろんその年の梅雨がどれくらい続くか、雨がどれくらい降るのか、によって細かいことは変わってくるかと思います。しかし実際に年間で発電量が減るのは、梅雨時では無く、10月から12月までの間となるそうです。

タイナビ:梅雨時期の発電量はどれ程減るのか?

1年を通して一番発電量が少ないとされている月は、10月、11月、12月です。一般的には10月?2月までが発電量が低いと覚えておきましょう。

6月、7月の梅雨時期は比較的発電量が少ない様に思えますが、驚くことに冬の日照時間が少ない時期に比べれば発電量は多くなります。太陽光発電は、当然雨の日は発電量が減りますが、それは地域にもよります。

梅雨時期は一般的に6月中旬からですが、太陽光発電で最も多く発電量が見られるのは4月~6月上旬で、梅雨に入ると急に発電量が落ちると思います。6月と他の月に比べると日照時間が長い事も特徴的です。

また、7月中旬には梅雨が明けます。また発電量は6月上旬の盛り上がりを見せます。年間を通して見た際、4月5月から右肩上がりに発電量も上がって欲しいところですがそこまで差が無いのも特徴です。

もちろん梅雨時にも発電量は減るのですが、夏場なので日照時間そのものが長いですし、また梅雨さえ明けてしまえば発電量は増えるので、月ごとで考えるとそこまで劇的には減らない、というのが実情のようです。一方冬の方が日照時間も減りますし、また曇りや雪の日も増えますので、トータルで考えると冬の方が発電量自体は減ってしまう、という結果になるようです。とは言え、今年のような長い梅雨の場合であれば、実際にはもっと発電量は減ることになるでしょう。

発電量という事で考えると、実はちょっとした盲点があります。日照時間が長いほど発電量が増えるのであれば、特に真夏は発電量がすごい増えるのでは?とお考えの方もいらっしゃるかと思います。しかし実際にはそうはなりません。太陽光発電パネルは、実は「熱に弱い」という性質があります。そのため真夏のような暑さの場合、たとえ日照時間が長くても、逆に発電量がそこまで増えないという事が起こりうるのです。

また一年で一番日照時間が長い「夏至」が6月にある事を考えると、実際には8月よりも5月くらいの方が発電量が多くなる、という事も普通に起こります。

もちろん先に書きましたように、発電量その時の気候条件によって変わってまいりますし、また土地の条件によっても日照時間が変わってきます。特に日本海側などでは、真冬はほとんど太陽が顔を出さない時もあります。大切なのはトータルでデータを吟味していくこととなります。

2020年の梅雨の長雨での太陽光発電量のデータが分かるまでには、今しばらく時間がかかってくるでしょう。さすがに今回のような長雨では、発電量にそれなりの影響が出てくるとは思いますが、それは今の段階では断定は出来ません。いずれにせよ太陽光発電では、今回のような不安定な天気には十分対応できない、という弱点があります。特に電気は安定して大量の発電が出来る、という事が絶対条件となります。

発電方法にはそれぞれメリット・デメリットがあります。それらをキチンと理解して、使い分けていくことが大切だと言えるでしょう。