様々な暖房について

2月の上旬、過去最強クラスの寒波が日本列島に到来したことで北海道は記録的な寒さとなりました。マイナス30度を記録した所もあったようです。昨年夏の北海道胆振東部地震以来、北海道では電気が足りない状況が続いていますので、この寒さによる影響が心配されていましたが、幸いにして大規模な停電などは起きなかったようです。大停電を起こさないよう、必死に努力された方々には本当に感謝の思いしかありません。

冬も本番ですので、今回は暖房について紹介していきます。今までにエアコンやこたつなどの暖房は取り上げていますので、今回は更に様々な種類を紹介していきます。

ガスストーブ

ガスを燃焼させ、その熱により空気を暖める暖房です。暖まった空気は温度差により対流を起こすため、部屋全体が暖まります(ただし時間がかかります)。ガスストーブは燃焼した際に水が発生するため、部屋の乾燥が起きにくくなります。しかし同時に二酸化炭素も発生するため、定期的な部屋の換気が必要となるでしょう。

ガスストーブの注意点としては、利用できるガスの種類が機械によって違うということでしょう。自宅で使用するガスに合っていないストーブを使った場合、不完全燃焼や最悪の場合火災の恐れがあります。ガスストーブを購入するさいには必ず自宅で利用しているガスの種類を確認してから、購入するようにしましょう。

またガスストーブに限った話ではありませんが、近年の暖房は着火のときや温度管理のために、電気を利用することがあります。ですので停電になると、電気ストーブ同様に使えなくなってしまう事があります。あらかじめ注意しましょう。

石油ストーブ

石油ストーブは灯油を燃料とする、暖房器具です。熱によって灯油を気化させて、その気化ガスを燃焼することで部屋を暖めていきます。石油ストーブも昔のものは、マッチで発火をしていましたが、最近は電気による発火タイプのものも出てきております。やはり日常生活では電気は欠かせないものとなっております。

石油ストーブもガスストーブ同様に、部屋の換気が必要です。ですのであまり窓を開けられないような所の使用には適しておりません。また「火」を用いるために、ヤケドや火災などには十分注意しないといけないでしょう。

ちなみにエアコン、ガスストーブ、石油ストーブの三者を比べた場合、どれが一番お得なのか?と疑問に思われることもあるかと思います。これは部屋の広さや稼働時間など、様々な条件によって変わってきますので一概に断定は出来ませんが、あくまでも傾向として、ガスストーブが一番安く、続いて石油ストーブ、そしてエアコンという順番になります。繰り返しますが、これは条件によって変わってきます。例えば狭い部屋で足元だけ暖めたいのであれば、電気ストーブが一番手軽に済みます。広い部屋全体をしっかり暖めたいのであれば、ガスストーブやエアコンが理想的でしょう。またガスストーブとエアコン、石油ストーブとエアコンなどというように、併用して使うことでよりお得になる場合もあります。家から帰ってきて寒い部屋をすぐ暖めたい時にはガスストーブを使い、ある程度暖まったらエアコンを使い始める、という工夫なども必要になってくるでしょうね。

オイルヒーター

この数年、量販店の暖房器具売り場でも見るようになったのが、オイルヒーターです。オイルヒーターは燃えにくい油を密閉した容器に入れ、その油を電熱器で暖め循環させて、その熱をフィン(放熱板)から放熱することで部屋を暖める暖房器具です。他の暖房器具と違い、部屋がじんわりと暖まっていくのが大きな特徴です。

オイルヒーターは他の多くの暖房器具と違い、風が出ない、乾燥しにくい、音が出ない、空気を汚さない、のが最大の特徴です。しかし逆に暖まり始めるのが遅い、という欠点もあります。特に家の気密性が高くないと、せっかく暖まった空気が外に逃げてしまうので、暖房効率が悪くなってしまいます。そのため日本にはあまり馴染みがなかったのですが、近年気密性の高い住宅が増えるに伴って、日本の家庭でも利用されるようになりました。

また消費電力が高いという欠点もありますが、近年では消費電力を抑えるような機能を持ったタイプもありますので、そのようなタイプを選んで購入してもいいでしょう。

直接火を使わないので他の暖房器具と違い、火事が起きにくいという利点はありますが、タオルをかけたりカーテンなどがかぶさってしまいますと、火事になってしまいます。何事も使い方次第ということですね。

セントラルヒーティング

セントラルヒーティングとはボイラーなどの熱源装置でお湯を沸かし、そのお湯を家の中などを循環させることで、暖房とするシステムのことです。お湯では無く、温風が使われることもあります。近年、オール電化住宅などで積極的に取り入れられています。

ボイラーなどが必要となるため、初期費用がどうしても高くなってしまうのが欠点となります。またオイルヒーター同様に、家の気密性がある程度高くなければ、暖かい空気がすぐに逃げていってしまいます。

床暖房

暖かい空気はその性質上、どうしても天井付近にたまってしまいます。ですので床付近はどうしても寒くなります。それを解決するための暖房が床暖房です。床の下に温水や温風を流すことで、床自体を暖めるという暖房方法です。部屋全体が暖かくなりますが、やはり設置の際のコストやメンテナンスなどが問題となります。

暖炉

家の中で直接火をつける暖房の方法です。燃料にはガスや薪などが利用されます。暖炉というと古い家にあるというイメージがありますが、そのために逆に落ち着くという方もいらっしゃいます。設置のコストもかかりますが、換気をしっかりとしておかないとなりません。

まとめ

今回は様々な暖房を見てきました。暖房には様々な種類がありますが、しかし今や多くの暖房には、温度管理などのために電気が使われています。電気をうまく使いながら、部屋の中で暖かくしていきたいものですね。