2020年7月の豪雨を「電気」という観点から考える

2020年7月は、本当に多くの豪雨被害がありました。熊本県の球磨川が氾濫したことに始まり、筑後川の氾濫など九州地方を中心とした豪雨被害。更に岐阜県や長野県など、中部地方で発生した河川の氾濫。また広島県や島根県などでも、河川が氾濫しています。梅雨前線の影響もあったのでしょうが、とにかくものすごい量の雨が降ったことは間違いありません。

被害にあわれました皆様には、心よりお見舞い申し上げます。一日も早く復興いたしますよう、お祈り申し上げます。

ではこうした水害を防ぐには、どうしたらいいでしょうか。真っ先に考えつくのは、やはりダムを作るという事でしょう。特に今回氾濫を起こした球磨川では、数年前にダム建設計画の中止が決まった、という流れがあります。果たしてそのダムを作っていたら今回の水害が防げたかどうかは、ちゃんとしたデータを用いてしっかりと検討していく必要があるとは思いますが、やはりそれなりには被害を防げていたのでは無いか、と思わざるを得ません。またダムを作らないのであれば、それの代替案としての水害対策を行っておくべきだったでしょう。

特にダムは水害を防ぐという役割だけでは無く、発電を行うという役割も担っています。水力発電ではダムを建設するときなどにどうしても環境を破壊してしまいますが、一度作ってしまえば、それ以降は温暖化ガスなども出さないので、基本的には環境に優しい発電方法になります。ダムには実に多くの役割がありますので、単純に「環境を破壊するから」という理由だけで中止してしまうのは、いささか早計であると言えるのでは無いでしょうか。

また水害の被害にあわないように、命の危険を感じた場合には、即座に避難をするようにしてください。その際には、これも何度か書いていますが、各家電製品のコンセントを抜き、ブレーカーを落としてから避難するようにしてください。ブレーカーを入れたまま、コンセントを繋げたまま避難をしますと、洪水などによりショートをしてしまう可能性があります。また停電などから復旧した際にも、やはりショートを起こす可能性があるのです。水害や山崩れなどで避難をする時には、忘れずにコンセントを抜きブレーカーを落としていきましょう。

水害などの災害時には、ラジオはもちろんスマートフォンなどで情報を集めることも大事となってきます。ラジオなどは乾電池で動きますが、スマートフォンの場合は充電していないと動きません。あらかじめ充電をしておくか、予備のバッテリーなどを購入して、万が一に備えておくといいでしょう。

それから水害などで見落としがちなのですが、例えば太陽光パネルなどが水没してしまった場合、そこには近づかないようにしましょう。雨がやんで晴れてしまうと、水没した状態でも太陽光パネルは発電を始めてしまいます。そうなると周囲の水を伝わって、感電してしまう恐れがあるのです。近隣の電気会社か、あるいは太陽光パネルの管理者に連絡をするようにしましょう。

今年の梅雨はもうすぐ終わりそうですが、その後にはまだ台風シーズンが待っています。これ以上の豪雨被害が起きないように祈るしか無いのですが、万が一自分たちが被害にあいそうになったら、迷わずに逃げるように心がけていきたいですね。