2030年に水素で走る電車が実用化?

水素は次世代のエネルギーとして、大変注目されています。水素による発電の最も大きな特徴は、燃焼した際に温暖化ガスなどがほとんど排出されないという所にあります。つまりクリーンなエネルギーだということです。「脱炭素」が叫ばれる現在にあっては、非常に注目されていると言えるでしょう。また水素は液化することが可能なので、貯蔵や輸送などが手軽にできるのもメリットだと言えるでしょう。この水素による発電を利用して走る電車が、つい先日公開されました。

NHK NEWS WEB:国内初 水素で走る電車を公開 2030年の実用化目指す JR東日本

水素で発電しながら走る国内初の電車をJR東日本などが開発し、車両が公開されました。走行中は二酸化炭素を出さず、JRでは脱炭素の取り組みとして2030年の実用化を目指すことにしています。

水素を使って走る電車は、JR東日本が自動車メーカーや電機メーカーと共同で開発しました。

屋根の上に設置されたタンクの中にある水素を、空気中の酸素と反応させて発電する仕組みで、走行中は二酸化炭素を排出せず、時速100キロまで出すことができます。

18日は試験走行は行われませんでしたが、発電の様子が実演され、車両の下からは水素と酸素の反応によってできた水が出ていました。

実用化は2030年度とまだ少し先のことですが、これはかなり期待できるといっていいでしょう。ただし水素による発電のデメリットとしては、水素それ自体のコストが高いというところでしょう。水素は他の化石燃料などと比べると、どうしても割高になってしまいます。逆に言うとそうしたコストを下げられる方法があれば、水素エネルギーはこれからどんどん発展していくと見て間違いないでしょう。

2030年にはまだまだ時間があります。その時までにどの程度水素のコストが下げられるのか、注目して見ていきたいと思います。