伊方原発3号機が2年ぶりに運転再開

12月になり、すっかり寒くなりました。しかしこの冬は電気の不足が懸念されている、というのは既に何度かお伝えしています。これは火力発電の燃料となる原油やLNGが世界的に不足していて、取り合いになっている事が原因です。

この冬の電気は「過去10年で最も厳しい見通し」

「太陽光発電があるから大丈夫だよ」と思われている方もいらっしゃるかもしれませんが、上の記事にも書いたとおり、真冬には太陽光発電はあまり期待できません。雪が積もってしまうと発電はできませんし、そもそも真冬では日照時間が大幅に減ってしまいます。こうした状況で一番期待されるのは、原子力発電です。原子力発電であれば季節や天候などに影響されることなく、安定して大量の電気を発電することができます。しかも燃料費はあまりかかりません。他の発電方法と比べても大幅に発電コストが低いのです。

現状では日本の原子力発電所はほとんど稼働停止しています。このままでは電気不足に対応できなくなってしまう可能性があります。しかし四国電力は伊方原発3号機を2年ぶり運転再開する事を決定しました。

産経新聞:伊方原発3号機2年ぶり運転再開 全国5原発8基に

四国電力は2日、伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の運転を再開した。令和元年12月に定期検査で停止した後、広島高裁が2年1月に運転を差し止める仮処分を決定。制御棒を誤って引き抜くトラブルなども起きて長期停止となった。再開は約2年ぶり。運転中の原発は伊方3号機を含め、全国で5原発8基となった。

実際の稼働開始は来年1月4日になるそうですが、大幅な電力不足が懸念されているこのタイミングで、この決定は大変喜ばしいことだと思います。もちろんまだ問題が全て解決したわけではありません。是非ともこの流れにのって、各地の原子力発電所が少しでも稼働再開するようになってくれればと思います。