危険!外出中に雷にあったらどうすればいいか?

はじめに

季節もだんだんと夏が近づいてきました。夏になるとゲリラ豪雨などで、雷に遭遇することがどうしても多くなります。もっとも雷自体は、季節関係なく一年中発生しており、特に日本海側では、冬に雷が発生することが多くあります。

それでも夏は全国的に雷が発生しやすい事は間違いありません。家にいる時に雷が鳴った場合には、家電製品のコンセントを抜くなどの対応をすればいいのですが、もし外出中に雷にあったら、どうすればいいでしょうか?

街中・市街地などの場合

基本的に雷が発生した場合、建物の中へ避難することが最も安全確実な方法となります。そのため街中や市街地などでは、建物が多いために、避難も容易だと言えるでしょう。ただし雷が発生した場合同時に豪雨になる事が多くなります。そのために、しばらくは外へ出ることは困難になると言えるでしょう。長時間いても、迷惑にならないような所に避難するのがいいかと思います。

意外なところでは、実は建物の軒下などはかなり危険な場所となります。もし雷が建物に落ちた場合、電気は建物の表面を通ります。そうなると軒下などは実はかなり危険な場所になってしまうのです。建物の中に入れないのであれば、建物からは離れておく必要があります。

また市街地では電柱に雷が落ちることも良くあります。電柱からは距離を置いて避難することは、とても大事なこととなります。

周囲に建物などが無い場合

夏ですとアウトドアなどで、野外に出かける方も多いかと思われます。しかしそうした時に雷に遭遇したら、どこへ避難すればいいのでしょうか。実は「車の中」は比較的安全です。車の中であれば、もし万が一車に雷が落ちたとしても、表面の金属部分を電気が通って地面に逃げるために、車の中は安全なのです。もちろんその際に、車の中にある金属には絶対に手を触れないようにしてください。

また電気ショックは免れても、雷の衝撃で窓ガラスが割れてしまうこともあります。また車の一部が焼け焦げてしまうことも十分考えられますので、くれぐれも油断はしないようにしてください。

もし近くに自動車などが無い場合、どうすればいいでしょうか?様々な方法が考えられますが、逆に「絶対に」やってはいけない事を考えましょう。まず屋外で雷にあったときに、一番やってはいけない事は、木の下に入ることです。特に雨などが降っていると、木の下で雨宿りをしてしまいがちですが、高い木には落雷の危険性がかなり高まります。これは林や森の中でも、同様です。高い木のそばからは、素早く立ち去るようにしましょう。

また雨が降ってきたからといって、傘をさすことだけは絶対にやめましょう。雷は高くとがったところに落ちる性質があります。雷が鳴り始めたら、すぐに傘をとじるようにしましょう。少し離れたところに傘を捨ててしまうのもいいかもしれません。

雷から身を守るには?

良く「雷が鳴り始めたら、身につけた金属製品を外した方がいい」と言われることがありますが、実はこれは間違いです。金属製品を外したところで、雷の落ちやすさは変わらないのです。同様にゴムは電気を通さないからといって、ゴム製品を身に着けていれば安全だ、という方もたまにいらっしゃいますが、これも間違いです。雷レベルの電圧であれば、ゴム製品も効果は無くなります。

一番良いのは「雷しゃがみ」と呼ばれる体勢を取ることです。

ARUCHIマガジン:「雷しゃがみ」で万が一の被害を最小限に。落雷時のNGな行動とは

・荷物を地面に下ろしてしゃがみ
・頭を下にかがめます
・両手で耳をふさぎ
・足は両かかと同士をつけて
・つま先で立つようにします

両足のかかとをつけておくことで、雷の電気が足から入ってきても、片足から反対側の片足へ流すことができます。こうすると、上半身へ電流を流さずに済みます。

また、つま先で立つと、地面と接する部分を小さくできるので、電気の侵入を最小にできます。地面にうつぶせになると、地面との接地面積が大きくなってしまうので避けましょう。

これが「雷しゃがみ」と呼ばれる体勢です。背を低くすることで、雷がなるべく落ちないようになります。またもし万が一地面から電気が流れてきても、すぐに反対の足へ電気を逃がすことができるのです。

「体勢を低くすればいいのだな」とばかりに、地面に腹ばいになってしまう方もいらっしゃいますが、それは間違いです。上にも書かれていますが、腹ばいになると逆に地面との接地面積が増えてしまうため、地面を通じて流れてきた雷の電気が、体を通る確率が高くなってしまうのです。くれぐれもご注意ください。

最後に

これからの季節、レジャーなどで外出される方も多くなるかと思います。しかし雷にはくれぐれもご注意ください。特に最近はゲリラ豪雨などを感知するアプリなどもありますので、そうした物を利用して、雷がなる前になるべく避難をしておくよう、心がけておきたいですね。