台湾で電動バイクが普及している驚きの理由とは?

ちょっと面白い話を耳にしました。台湾では現在電動バイクの普及率が、かなり高くなっているという話です。

Forbes:台湾で勃発の「電動スクーター」戦争、2大メーカーの勝負

台湾の電動スクータースタートアップ「ゴゴロ(Gogoro)」は、設立から8年で16万台以上のスクーターを販売した。

中略

環境にやさしい製品で、ゴゴロはスクーター大国の台湾において電動スクーター業界のリーダーとなった。しかし、そのゴゴロに強力なライバルが出現した。その企業とは、55年の歴史を持つガソリンエンジンバイクのメーカー、「キムコ(Kymco)」だ。

キムコは年間1000万台のバイクを販売し、年商は10億ドルを超える。同社は昨年、東京モーターサイクルショーにおいて、今後3年で50万台の電動スクーターを販売する計画を打ち出した。

このニュースを見ただけでも、かなりの電動バイクが売れているというのが伝わってきます。一方私達日本では、電気自動車ですら普及するかどうかが疑問視されている状態なので、電動バイクの話題はあまり見ないような気がします。もちろん使っていらっしゃる方もいるのでしょうが、あまり話題にならないのは間違いありません。

しかしどうして台湾では、こんなにも電動バイクが普及しているのでしょうか?その理由は電動バイクにつきものの「充電」が鍵を握っています。

えん乗り:街中に100個を超えるバッテリー出現 これ、何? ― 電動バイク「Gogoro」用のバッテリー交換ステーション「Super GoStations」

「Gogoro」はバッテリーを充電するのではなく、交換して走る電動バイク。バッテリーは充電するのには数時間かかるが、「Gogoro」なら6秒でバッテリーを交換して走行を開始できる。その「Gogoro」を製造する台湾Gogoroが、新しいバッテリー交換ステーション用フォーマット「GoStation 3」と、大規模なステーション「Super GoStations」を発表した。

Gogoroのバッテリー交換ステーション「GoStation」は、台湾ではすでに1,000か所以上に設置されている。台北市内ではおよそ1キロ間隔で設置されていて、バッテリー切れを起こしても15分程度「Gogoro」を引いて歩けば、バッテリーを交換して走行できるようになっている。

私達が電気自動車の充電と聞いたときに思い浮かべるのは、自動車を専用のコンセントに繋いで長い間充電が終わるまで待つという、イメージでは無いでしょうか。しかしこの電動バイクは電気が入っているバッテリー自体を交換する、という方式なのです。大きな乾電池だと思えばいいでしょうか、しかしこれこそまさに発想の転換の勝利だと思います。

電気自動車などの充電には、どうしてもかなりの時間がかかってしまいます。それだけ大量の電気を入れないとならないわけですから、これは仕方ない部分もあります。しかしバッテリー自体を交換してしまえば、充電時間を待つことも無く、またすぐに走り出すことが出来るのです。

もちろんこの方式は、バッテリーの小さいバイクだからこそ出来るという側面もあります。またバッテリーを手軽に入れ替えられるように設計しないとなりません。更に街中にバッテリーステーションがいくつも無いと、あまり意味が無いでしょう。それでもここから学べることは、多くあるように思います。

実際にこのゴゴロの電動バイクは、日本では沖縄の石垣島で乗ることが出来るそうです。

Motorz:台湾の電動バイク普及率がスゴかった!!日本より進んでる理由とは?

ゴゴロの電動スクーターは、沖縄県石垣島でも乗ることができます。

住友商事が100%出資し、株式会社e-SHARE石垣を設立。

石垣島でゴゴロのバイクをレンタル可能で、50ccクラスの電動スクーターであれば1時間1,000円から借りることができます。

石垣島内には貸出拠点を5カ所、ゴーステーションを6カ所設置されているので、観光時の島内の移動手段として、とても便利なサービスです。

電動バイクであれば排気ガスを出す心配もありません。駆動音も静かなので、環境にはとても優しいはずです。この電動バイクが日本でももっと多くの場所で乗れるようになれば、電気自動車への理解も進むかもしれませんね。