大雪と電気

冬もすっかり寒くなりました。日本の至るところで雪が積もる季節になってきました。しかし雪、特に豪雪の際には様々な電気関連のトラブルが発生いたします。今回は雪のときに気をつけないといけない、電気のトラブルを書いていきたいと思います。

豪雪による停電の発生

まず気をつけなくてはいけないのは、豪雪による停電です。雪や氷が送電線に積もることで重くなり、その重量に耐えきれなくなると送電線自体が切れてしまう事もあります。また雪の重量に耐えることが出来たとしても、風の影響を受けやすくなりなります。風が吹き付けることで送電線が揺れ、お互い近づくことでのショートなどの可能性も生じてきます(このため雪国の送電線には電線同士が近づかないようにするための「相間スペーサ」と呼ばれるものがついていることがあります)。

いずれにせよ、豪雪の際には電線の切断による停電の危険性は特に高いでしょう。そしてそのような時に停電が発生してしまうと、特に暖房器具などが使えなくなり、場合によっては凍死してしまう恐れもあります。暖房器具に関しては電気のもののみでは無く、ガスや石油などの電気の代替となるような手段のものを、必ず準備しておくようにしましょう。電気以外の暖房を使うことで、節電となるケースもあります。

豪雪によりエアコン室外機が埋もれてしまう

かろうじて停電を免れたとしても、エアコンなどの場合室外機が雪の下に埋もれてしまう危険性があります。このような状態でエアコンを動かすのは、エアコン故障の原因となってしまいます。雪が降っているときにエアコンを使う際には、必ず室外機が雪の下に埋もれていないかどうかを確認して、動かすようにした方がいいでしょう。

また雪が積もっていなくとも、室外機が凍結してしまう場合があります。室外機が凍結してしまった場合、エアコンのスイッチを入れてもエアコンが動かなくなってしまう事があります。このような場合、室外機の氷が溶けるまではエアコンが正常に動作しませんので、凍結を溶かすための運転や作業などが必要になります。また凍結が溶けたあともエアコンが停止したりすることがありますので、特に寒い時などはエアコン以外の暖房を使った方がいいと言えるでしょう。

結露などによるトラブル

家の外が大雪でも家の中は暖房で暖かい、ということがあります。そのような時には窓に結露などが発生しますが、同じことが電化製品でも起こる可能性があります。寒い室外で使用していたスマホやタブレットなどを、急に暖かい家の中に持ち込むと結露が発生する事があります。最近のものであればある程度の対策はされているのですが、それでも100%とは言えません。特に充電端子などの端子部分には、結露が発生しやすいようです。

そのような時には、室温にスマホやタブレットなどが馴染むまで少し待ってから、使用するようにしましょう。スマホケースなどを使い、冷たい外気温などに直接触れないようにするのも効果的だと言えます。

バッテリーの減りが早くなる

スマートフォンやタブレットなど、バッテリーが入っている物を大雪の室外など寒いところで使うと、いつもより早く電気が切れてしまうという体験をされた方もいらっしゃるかもしれません。極端に寒い温度の場合、バッテリーが早く減ってしまうという現象は確かに確認されています。これはバッテリーの性質上、起きてしまう現象となります。実際にスマートフォンなどの「取り扱いの注意」などには「極端な高温・低温・多湿の場所では使用しないでください」という一文が書かれているかと思います。

ただしこれはずっと減りやすくなる、という事では無く、寒さにより一時的に減りが早くなってしまうだけにすぎません。暖かい場所へ持っていけば、バッテリーの減りは今まで通りとなりますので、安心してください。どうしても寒いところなどでスマートフォンを使う場合には、予備のバッテリーなどを準備しておくといいでしょう。

最後に

これからの季節、いつ雪が降ってきても不思議ではありません。特に近年では特に豪雪地帯と言われるところ以外でも、大雪が降ることもあります。様々な予測されるトラブルを回避して、安心・安全に電気を使っていくようにしたいものですね。