新電力以外の節電方法

この「工場電気ドットコム」をご覧になっていらっしゃる町工場の経営者の皆様は、やはり少しでも工場のコストを削減しようとして、色々な省エネの方法を調べていらっしゃるのだと思います。「電気代を節約する」という方法で、コストを削減しようと考えていらっしゃるのだと思います。

「工場電気ドットコム」では、従来の地方電力会社から新電力会社に切り替えることで、電気代のコストを削減する方法をご提案しております。しかし電気代を節約する方法は、それだけではありません。実は省エネにはもっと多くのやり方があります。ここではその方法を、ご紹介してまいります。もし気に入ったものがあったら、実践されてみてはいかがでしょうか?

  1. 空調設備での電気代節約方法
  2. 照明での電気代節約方法
  3. 自家発電
  4. 節電機器を使った方法
  5. 作業時間を見直す

1:空調設備での電気代節約方法

ここ十数年、毎年のように「猛暑」が話題になりますよね。ものすごい暑さの中での工場での作業、とても大変だと思います。どうしても冷房が必要になってきますよね。しかし空調設備は、思ったよりも電気代がかかってしまいます。夏冬の電気代に驚いた経験があるのでは無いでしょうか?

一般に空調設備の設定温度は一度あげると、約10%の電気使用量が削減できるとされています。とは言え、真夏の暑い時期に冷房の温度を上げる、というのも逆に作業員の皆さんのやる気を削いでしまう結果になるかもしれませんね。

また特に冷房ですが、実はこまめにつけたり消したりするよりは、ある程度つけっぱなしにしておいた方が電気代がかからない、という研究結果も出ています。冷房で一番電気が必要となるのは、スイッチを入れてから部屋を設定温度に冷やすまでの間です。なのでせっかく冷えたのにスイッチを切ってしまうと、また一から冷やしなおさなくてはならず、結果として無駄に電気を使ってしまうことになるのです。

だからといって、丸一日中つけっぱなしにするのは、どうやら逆効果のようです。具体的には例えば30分くらいの外出の時などはクーラーを消したりせず、つけっぱなしにしておいた方が消費電力が少なくなる、というくらいに思っておいた方がいいようです。

参考:「エアコンは”つけっぱなしがお得”という説は本当なのかを検証せよ!」|ダイキン工業
http://www.daikin.co.jp/kuuki/results/05/

空調設備といえば、フィルターや室外機の掃除もこまめに行なった方がいいでしょう。汚れの度合いにもよりますが、かなり電気代が節約できるケースもあるようです。場合によっては専門の業者に頼んで、機械の中までしっかりと洗浄してもらった方がいいかもしれません。

参考:「節電術どこまで消費電力は下がる?」|ダイキン工業
http://www.daikin.co.jp/kuuki/results/index.html

2:照明での電気代節約方法

一般に通常の白熱電球・蛍光灯などと比較して、LED電球は電気代がかなり節約できるという結果が出ています。またLEDは寿命も長く、照明の交換コストも自ずと節約できるというメリットもあります。また頻繁につけたり消したりしても、寿命が縮むことがありません。

参考:LED照明推進協議会:LEDの省エネとコスト比較
http://www.led.or.jp/led/led_cost.htm

デメリットとしては、LED電球自体の価格がまだまだ高い、という事でしょうか。しかしLED電球の価格も年々下がってきていますし、先ほど書いたように交換回数も少なくて済みます。ですので結果としてLED電球に切り替えた方が電気代が節約できるというパターンが多いようです。

3:自家発電

3つ目の方法ですが、思い切って自家発電を取り入れてしまうという方法です。最近は普通のご家庭でも太陽光発電などを取り入れています。もちろん太陽光発電だけでは無く、従来通りの電気も補助的に利用していけば、問題ありません。ただこの方法はやはり初期コストがかかってしまうのが難点ですね。発電システムを設置するのにいくらかかるのか、設置の元を取るのに何年くらいかかるのか、設置場所が確保できるか、どれくらいの電力が節約できるのか、あらかじめしっかりしたリサーチが必要となるでしょう。

また太陽光発電を導入すると、各自治体から補助金を受けられる事もあります。申請には様々な条件が揃っていないとなりませんが、もし補助金を受けられれば、それだけ経費節約の近道となります。そちらも良く調べて、検討した方がいいでしょう。

参考:Panasonic 全国の補助金がわかる 住宅用太陽光発電システム
http://sumai.panasonic.jp/solar/subsidy_info.html

4:節電機器を使った方法

実は節電機器という、節電するための機械があります。仕組みとしては、電力会社から送られてくる電圧を下げ、電気の使用料を削減するというものです。しかしこれらの機械の中には、信頼性がおけないものもあり、社会的な問題になったこともあります。もし利用をお考えであれば、自己責任で、徹底的に調査したうえで利用するかどうかを判断された方がいいでしょう。

5:作業時間を見直す

例えば夏などは昼間に作業をしていると、どうしても暑くなり、クーラーが必要となってしまい、クーラーの電気代も必要になってしまいます。そこで夏などは夜間に作業をするようにすれば、クーラーをつけたとしてもそれほど温度を下げずに作業することができ、結果として電気代を節約することが可能です。また深夜電力は電気代が安く済みますので、更に電気代を節約することが可能です。

とは言え、夜間に工場で作業をする場合は、周囲への騒音の問題もありますし、また従業員の方への夜間手当・時間外手当なども発生してきます。それを踏まえた上で本当に経費の節約となるのかどうかを、しっかりと見極めないとなりませんね。

最後に

いかがだったでしょうか?今回は節電方法をいくつかご紹介いたしました。もちろん今回ご紹介した以外にも、節電の方法はたくさんあります。色々な情報を吟味した上で、ご自身の工場に合った節電方法をお選びください。