真冬の節電2020

今年も冬がやってきます。ストーブや暖房などの準備をされている方も多いのでは無いでしょうか。しかし今年の冬は、例年とはちょっと違った暖房対策が必要になってくるでしょう。そう、新型コロナウィルス対策です。特に冬はただでさえ風邪やインフルエンザなどが流行をするので、例年以上に気をつけないとならないでしょう。実際にひと足早く冬が来る北海道では、一日の感染者数が200人を越えたというニュースがありました。

すでに多くのクラスター発生例や研究などで明らかになってきた通り、新型コロナウィルスは「密閉」された環境において、多く感染するという傾向にあります。いわゆる「三密」をどう回避するかが、新型コロナウィルス対策としては重要になってきます。そのために最も良いのは「換気を良くする」ことなのですが、しかし換気をするという事はせっかく暖まった部屋を寒くしてしまう事になります。

換気をすることで暖まった部屋が寒くなる、という事はまた部屋を暖めないとなりません。その分どうしてもエネルギーを使うことになるので、今年の冬の節電は特に難しくなるでしょう。電気でないガスや石油などの暖房ならば、おのずと換気も必要になるので、切り替えてしまった方がいいのかもしれません。

どうしても電気にするのであれば、エアコンでは無いタイプの暖房、例えば遠赤外線で暖めるような暖房の方がいいかもしれません。空気を暖めるのでは無く、体を直接暖めれば換気してもそれほど温度は下がらないでしょう。遠赤外線式の暖房や、直接体に当てて使うような暖房器具が有効かもしれません。

エアコンタイプの暖房を使い続けるのであれば、定期的に窓を全開にするのでは無く、常に窓を少し開けておき常に換気をする方法で、ある程度室温を保ち続けることが出来ます。しかしそもそもエアコンは換気をせずに部屋の空気を暖めるだけですので、新型コロナウィルス対策という観点からすると、少し心配な部分があります。

また風邪予防という観点からは、暖房も大事ですが湿度も大事になってきます。湿度が下がるとのどの粘膜の働きが弱くなってしまうため、風邪をひきやすくなってしまいます。そのような環境では、新型コロナウィルスに対してもかかりやすくなってしまう恐れがあります。加湿器などを利用することで、適度な湿度を保つようにしていきましょう。

いずれにせよこうした事を踏まえると、今年の冬の節電はなかなか難しいかもしれません。換気のために部屋は暖まった状態が続きづらいですし、加湿器も使うとなるとその分の電気が必要になってきます。そこでいっそ視点を変えてみるのがいいかもしれません。新電力に切り替えて電気代の基本料金を下げれば、電気の利用量は同じのまま電気代を安くすることができます。そうすれば節電は行う必要が無くなります。この機会に新電力に切り替えるというのも、新型コロナウィルス対策としては十分アリだと言えるでしょう。

節電というのはどうしても「無理」を伴います。しかし新型コロナウィルスに感染するかもしれないという状況下では、無理はしないに越したことはありません。電気代にこだわるあまり、自分の健康を損なってしまうのは、本末転倒だと言えるでしょう。