工場電気ドットコムでは工場や町工場の皆さまを対象に、電気代を安くするようご提案をさせていただいております。しかし単純に「電気代を安くする」と言っても、そのベースであるそもそもの電気代が高いままでは、いくら節電をしても電気代の負担はそれなりにかかってしまいます。
以前も書きましたとおり、この数年の間でベースとなる元々の電気代は値上がりを続けています。工場や町工場の皆さまの中には、電気代の値上がりで大変な思いをされた方も多いのでは無いでしょうか。そんな電気代値上がりの原因の一つは、日本各地の原子力発電所が稼働を停止してしまい、結果として火力発電が増えてしまったためです。
火力発電は原子力発電と違い化石燃料を使うため、莫大な燃料が必要です。またそれらの化石燃料は日本から遠い中東から輸送してこないといけないので、輸送費用もかかります。それら燃料の購入費や輸送費が、私たちが使っている電気代に上乗せされてしまっているのです。
また値上がりの原因のもう一つは、「再生可能エネルギー発電促進賦課金」です。これは太陽光発電や風力発電など、いわゆる再生可能エネルギーを普及・発展させるための費用です。2011年の福島第一原子力発電所の事故を受けて、原子力発電では無い新しい発電の発展のために、この再生可能エネルギー発電促進賦課金がやはり私たちの電気代に上乗せされるようになりました。
そもそも電気とは、基本的に貯めておけない物になります。ですので常に安定した電力を発電している必要があるものです。その点原子力発電所は「安定した発電」という面では、特に優れた発電方法になります。特に工場や町工場の皆さまのような製造業にとっては、安定して大量の電気は必要不可欠なものですよね。
これらの事を踏まえると、現在稼働を停止している多くの原子力発電所が再び稼働を開始すれば、少なくとも火力発電に頼る必要はなくなるので、化石燃料などの購入費については値下がりが期待できるという事になります。工場や町工場の皆さんも、安定した電気を大量に使うことが出来、製造活動もより安定してできるようになるでしょう。しかし現実には原子力発電所の再稼働は、なかなか思うように進んでいません。このままでは、まだしばらくは電気代の大幅な値下げは期待できそうもありません。
更に2020年には「発送電分離」があります。こちらも以前「2020年に電気代が値上がりするかもしれない?という話」で書きましたが、やはり発送電分離が実施された場合、電気代の値上がりが起こる可能性は高いと思われます。
発送電分離を行うことでどうして電気代が上がるのかは、ハッキリしていません。あくまでも仮説としてですが、発送電分離が進むとそれぞれの電気会社が必要な分だけ送電線を管理することになります。しかし一つの電気会社で発電できる量には、どうしても限界があります。場合によっては、自分たちの所ではこれ以上は発電できないので、他の会社から電気を買ってください、という事態が起きる可能性があります。そのような状態が多くの電気会社で起こった場合、おのずと電気代が吊り上がってくる、という事では無いでしょうか。もちろんあくまでも仮説です。
そうならないようにするためには、やはり安定して電気を大量に発電できる発電所を、多く作っておく必要があります。その際にどの発電方法を増やすのか、というのはとても大事な問題になります。例えば太陽光発電が一時ブームになりましたが、太陽光発電用のソーラーパネルを大量に設置するために、広大な森林を切り開いたりしては本末転倒でしょうし、またソーラーパネルの廃棄に様々な問題があったり、火災が発生した時に消火活動が困難である、というマイナスな面も分かってきました。
そうした様々な問題を検討していく必要はありますが、いちばん大事なことは私たち消費者が安定して安く電気を使えることである、という事は変わらないでしょう。「安心・安全」に電気をお使いいただく、というのは私たち工場電気ドットコムがモットーとしている事ですが、それは全ての電気関連会社に言えることでは無いでしょうか。
今後電気代が値上がりしていくのかどうかは、まだ分からない事が多いのですが、今のうちの基本料金を値下げしておけば、例え電気代が値上がりしたとしても、ダメージは少なくなります。電気代を安くしたい、とお考えの工場・町工場の皆さまはどうぞお気軽に工場電気ドットコムまでお問い合わせください。