まだまだ値上がりするLNG、電気代への影響は?

今年に入ってからとにかく電気代値上がりのニュースが続いています。この傾向はまだまだ続きそうです。

電気新聞:5月貿易統計、LNG単価10万円超え/北海道電力も燃調上限に

財務省が16日発表した貿易統計(速報値)によると、5月の主要輸入燃料単価は原油および粗油(原油)、LNG、一般炭のいずれも前月比で上昇した。これをベースに試算すると、8月分の電気料金に反映される燃料費調整では、東北、北陸、関西、中国、四国、九州、沖縄の電力7社に加え、新たに北海道電力が上限価格を超える見通しだ。

5月貿易統計、LNG単価10万円超え/北海道電力も燃調上限に

「LNG」は火力発電の重要な燃料です。そしてそのLNGの価格が上がるということは、当然電気代に大きな影響を与えます。これはそもそもロシアがウクライナに侵攻したことに端を発しているわけですが、いずれにしても電気代の値上がりは不可避だと思います。

ロシアは原油やLNGなどを算出し輸出している国でもあります。ウクライナ侵攻によりロシアに経済制裁を行うという事になっているのですが、そうなればロシア産の石油やLNGなどは輸入できなくなります。当然よその物を輸入しないといけなくなるのですが、他の国も同様の状態ですので、そうした燃料の取り合いとなり、結果として値上がりになってしまいます。

こうした状況を打開するには、燃料の必要ないあるいは何度も利用できる再生可能エネルギーが理想なのですが、太陽光発電や風力発電などは天候によって発電量が変わってしまうため、「安定」して電気を生み出すことができません。原子力発電であれば燃料は買わないとなりませんが、そんなに頻繁に購入する必要もありませんし、また安定した電気量を確保することが出来ます。そうした代替手段を見つけていく必要があります。

いずれにしても発電において燃料は深刻な問題です。いかにして少ない燃料で効率的な発電を行うか、あるいは大量の燃料を安価に確保するか、はどちらも真剣に研究していかないといけないでしょう。