この冬の電気は「過去10年で最も厳しい見通し」

今年も10月半ばになりました。もうすぐ11月になり、すぐ年末になるでしょう。新型コロナウイルスに明け暮れた一年ですが、ここで感染も収まりつつあり、胸をなでおろされた方も多いのでは無いでしょうか。

しかしこの冬にはまだまだ心配なことがあります。それが電力不足です。

テレ朝ニュース:冬の電力需給「過去10年で最も厳しい見通し」経産省

原油や天然ガスなど資源価格の高騰が続くなか、経済産業省はこの冬の電力需給が「過去10年間で最も厳しい見通し」だとして、電力会社などに燃料確保などの対策を求めました。

電力やガス業界の幹部などが集まった会議で、経産省は東京や中部、西日本で来年2月の電力の予備率が安定供給に必要な3%をわずかに上回るギリギリの状態で「過去10年間で最も厳しい見通し」を示しました。

そのうえで、想定を超える寒波や計画外の発電所の停止があれば電力の需給が逼迫(ひっぱく)する可能性もあるとして、安定供給に必要な燃料を確保するなど電力会社などに対策を求めました。

まだ覚えている方も多いかと思いますが、今年始め大規模な電力不足がありました。幸い大規模ブラックアウトなどは起きなかったのですが、電気代が高騰されたのをご記憶かと思います。もしかしたら今年もそれに続くくらいの電気不足が起きてしまうかもしれません。

原因は書いてある通り、原油や天然ガスなどの価格が高騰しているからです。ここで新型コロナウイルスが収まりつつある関係で、世界各国で製造業が再開されつつあるため、エネルギーの取り合いが起きてしまっているのです。また脱炭素への取り組みも、それに輪をかけることになるでしょう。

「燃料のいらない太陽光発電があればいいのでは?」と思う方もいらっしゃるかと思いますが、特に日本では真冬には太陽光発電はあまり役に立ちません。天候特に雪などが降ってしまうと、太陽光発電は全く発電できなくなってしまいます。そうなった場合、現状では火力発電に頼るしか無いのです。

せめて原子力発電所がもう何箇所か再稼働していれば、そこまで心配は無いのですが、現状では油断できる状態ではありません。いずれにせよ、今年の冬は電気代が値上がりする覚悟を持たないとならないかもしれません。