町工場について

この「工場電気ドットコム」は全国の町工場を対象に、電気代節減のお手伝いをしております。でもそもも「町工場」ってなんでしょう?今回は「町工場」について調べていきたいと思います。

「町工場」とは、こちらのサイトでは「町なかにある小さな工場」として紹介されています。
「小さな工場」ということですが、それでは具体的に従業員何人までが町工場で、従業員何人以上が町工場になるのでしょうか?

こちらのページを見ると、従業員の数が「1~299人」の工場を「中小工場」、「300人以上」の工場を「大工場」と定義しています。そしていわゆる町工場は「中小工場」に分類されています。この「中小工場」はほぼ「町工場」だと思って差し支えないでしょう。

それでは日本全国で工場は一体いくつくらいあるのでしょうか?

2012年のデータになりますが、日本全国の工場の数は約42万になります。そしてそのうち99.3%が中小工場になります。つまり日本にある工場は、そのほとんどが中小工場=町工場だということになります。もちろん中小工場で作られた部品を大工場で組み立てる、というパターンがほとんどなのでしょうから、中小工場の数が多くなるのは当然かもしれません。

引き続き上のページからの引用になりますが、工場で働く人の数は全国で784万人になりますが、その内の71%、約557万人が中小工場で働いています。圧倒的ですね。
しかし生産額を見ると、大工場と中小工場の生産額はどちらもほぼ同じくらいです。やはり大工場のような大規模・大量生産にはかなわないという事でしょうか。

こちらのページは2015年のデータですが、全国の工場の数が「22万件」となっています。2012年からかなり数は減りましたが、その割合はほとんど変わらないと思われます。

いずれにしても、現在日本にある工場のほとんどが中小工場だということは、まさに日本経済を支えているのは中小工場=町工場である、という事にほかなりません。

次は工場がどの地域に多いのか、見ていきたいと思います。
先ほどのページによりますと、工場数はやはり関東が最も多いとなっています。

出典元:http://www.tsr-net.co.jp/news/analysis/20150327_01.html

地区別工場数では、関東に本社を置く企業の工場数は7万2,982件(構成比32.6%)と最多。次いで、中部4万1,959件(同18.7%)、近畿3万8,015件(同17.0%)と続く。

関東をトップとして、中部、近畿と続くのはやはりというか納得する数字だと言えるでしょう。
次は都道府県別で見てみたいと思います。

工場数を都道府県別にみると、愛知県が1万7,016件(構成比7.6%)で最多。以下、大阪府1万6,110件(同7.2%)、東京都1万4,230件(同6.3%)、埼玉県1万2,509件、静岡県1万129件と5都府県が1万件以上だった。

工場の数が一番多いのは愛知県になります。やはり自動車関連の工場が多いからでしょうか。そして大阪、東京と続いていきます。やはり人口が多いところの近くに、工場がたくさん出来る傾向があるようですね。完成した製品の流通や作業員の方などの生活を考えると、当然の事なのかもしれませんね。

ちなみに東京で一番工場が多いのはどこだかご存知でしょうか?
その答えは、実は大田区なのです。

上記大田区のホームページにも記載されている通り、平成20年現在で、工場数が「4362件」、従業員数が「35741人」となり、工場数と従業員数が東京の市区町村名中第一位となっています。
それにしても東京で一番工場が多いのが大田区だなんて、なんだか少し意外ですね。

今回は日本の町工場、工場について見てきました。
色々なデータを見てきましたが、それらに共通しているのは、大工場も中小工場も年々その数を減らしてきている、という事です。企業が生産部門を海外に移したり、町工場の後継者不足であったりと、色々と原因はあるのかもしれません。しかし日本の今の産業を支えているのは、小さな町工場だという事は決して忘れてはいけません。これからも町工場の皆さんが工場を続けていくにはどうすればいいのか?常に考えていく必要があると思います。