調布市について
調布市は東京多摩地域の東部にある街です。その歴史は古く、神代植物公園や深大寺など、古くからの自然や史跡が多く残っているのが特徴です。
「調布」という名前は租庸調(奈良時代の税金のこと)の「調(その土地の特産物)」として「布」を収めたところから来ています。そのため同様に「調布」と呼ばれる街は、実は全国各地にあります。
調布にはすでに旧石器時代から、人間が住んでいたのでは無いかと言われています。その事を証明する遺跡も、いくつか出土しています。上にも書いたように古くから布に関連する産業が盛んで、江戸時代には近隣の多摩川で布をさらしていた、という記録が残っています。
現在では、豊かな水に恵まれていることから、食品製造関連の企業や工場が多くあるのが特徴です。また昭和初期には「映画のまち」としても栄えたため、現在も映画関連の撮影所などがいくつか存在しています。
そんな調布の工場の皆様にお伝えしたいのは、風力発電についてです。
風力発電について
風力発電とはその名のとおり、風の力=風力で発電をする方法です。広い平原に巨大な風車が立っている所をご覧になった事がある方も、いらっしゃるかもしれません。広く風の強いところに風車を立てて、風が吹いて風車を回す力で内部にある発電機を動かして発電をします。風車の設置場所や用途によって、いくつかの風車の種類があるのも特徴です。
風力発電のメリット
風力発電の最大のメリットは、なんといっても燃料費などの費用がかからないことでしょう。天然自然の「風」を利用する再生可能エネルギーのため、一度設置してしまえば燃料の追加や補充などは必要ありません。燃料の購入費用が必要なければ、それだけコストもかからないということになります。コストがかからない、という事は風力発電で発電した電気が普及すれば、私達の電気代も安くなるということになります。
また風力発電はいわゆる再生可能エネルギーであるため、環境に優しいのも大きな特徴です。燃料を燃やしたりすることも無いので、温室効果ガスなどの廃ガスを出すこともありません。非常に環境に優しい発電方法だと言えるでしょう。
風力発電のデメリット
もちろん風力発電にもデメリットはあります。それは「風」という自然のものを利用するために、どうしても発電量が不安定になりがちです。風が吹いている時はいいのですが、時によっては風が全く吹かない日ももちろんあるでしょう。そうなると一切の発電が出来なくなってしまいます。
また逆に台風などのように強い風が吹いてきた場合は、今度は風力発電用の風車の耐久力などが問題になってきてしまいます。あまりにも風が強いと、風車自体が折れてしまったり破損してしまったり、という事も考えられます。また台風だけでは無く、地震などが発生した場合にも、風車が倒壊してしまう可能性があります。このように風力発電は、災害が起きた場合の風車の倒壊などが懸念される発電方法でもあります。
また温室効果ガスなどの汚染物質は出しませんが、風車が回る際の「音」が問題になることがあります。あれだけ大きな風車なので、出てくる音も場合によっては「騒音」になってしまうことがあります。ですので風力発電の風車は、近隣にあまり人が住んでいない、広い平地や海上などに設置することが必要になってきます。しかしそうなると今度は、住宅などへの送電距離が長くなってしまう、という問題もあります。
まとめ
風力発電には、安定した稼働や騒音問題など、まだまだクリアしていかないといけない問題がいくつもあります。しかしいずれは発電の大きな部分を占めるようになる発電方法であるとも思います。そのためには日々研究を重ね、また他の発電方法などと補いあって、上手く運用していくことが必要だと言えるでしょう。