おかげさまでこの工場電気ドットコムも、多くの製造業・工場の方にご覧いただいております。大変ありがとうございます。そうした中、電気代削減の見積もり依頼をお受けする事も、どんどんと増えてまいりました。本当に感謝の言葉しかございません。しかしそうしたご依頼を受け新電力会社から見積もりをもらうのですが、この数カ月間でなかなか大きな削減額が出にくくなってきているような状況が続いてしまっています。せっかくの電気代削減のご依頼なのに、大変申し訳なく思ってしまいます。
様々な原因が考えられますが、最も大きな原因として考えられるのは、この工場電気ドットコムのコラムでも以前から時々書かせていただいておりましたが、来年2020年に発送電分離とオリンピックがあるからだと言えるでしょう。
発送電分離は「実施すれば電気代が更に安くなる」と言われていますが、今まで発送電分離を実施した国では全て、発送電分離実施後に電気代が上がっています。またオリンピックでは、普段どおりの電気の供給が出来なくなるため、それに備えて電気料金を上げる可能性が高いと言えるでしょう。いずれにせよ、そうした状況を目の前にしては、新電力会社も電気代基本料金を大きく下げるというのはなかなか難しい所かもしれません。
しかし「全く」下がらないというわけではありません。ほんのわずかですが、電気代が下げられることがほとんどです。しかし大きな削減が出た場合や削減がそもそも出なかった場合は、ある意味、判断は難しくありません。しかし、削減額がわずかだった場合の判断というのは、これが実に悩ましいところです。
例えばの話になりますが、電気代の年間削減額が現在の2%未満だった場合、果たして電気代の切り替えをした方がいいのでしょうか、それともじっとガマンするべきでしょうか…?
結論を言ってしまいます。長い目で見た場合、たとえ年間削減が2%未満だったとしても、電気代を切り替えていただいた方が、絶対にお得です。
その理由ですが、単に電気料金がわずかでも削減がされているということでは「ありません」。電気代の基本料金単価の削減率で考えてみると、そのメリットが、よりわかりやすく見えてきます。
これも以前にコラムで触れたことがありますが、実は電力会社というのは一度下げた「電気代基本料金」を値上げすることに非常に抵抗感を持っています。一度下げられた「電気代基本料金」は、同じ電気会社を使用している限り、めったなことでは値上がりしません。
しかし昨今「電気料金値上げ」といったニュースを見ることがあるかと思います。そうした値上げは電気代のどこの部分が値上がりしているの?という疑問も生まれるかと思います。この工場電気ドットコムのコラムをご覧いただいている方はもうお分かりかと思いますが、そうした値上げのほとんどは、「燃料調整費」であったり「再生可能エネルギー発電促進賦課金」であったりを値上げしているのです。ですので、新電力会社に見積もりを取る場合には、電気料金のどの部分を値下げしているのか、というのがとても大事になってくるわけです。もしも「燃料調整費」を値下げしていた場合、その値下げは一時的なもので、また値上がりしてしまう可能性があると言えるのです。
話を戻しましょう。いずれにせよ、一度下がった電気代基本料金が値上がりすることは、ほぼ有りえません。ちなみに電気代全体の年間削減率が1~2%程度であったとしても、電気代基本料金で見た場合には、5%以上の値下がりになっている場合がほとんどです。ですので、電気代基本料金を少しずつ下げていく、つまり小さな値下げを何度となく続けていくことが私達に出来る一番わかりやすい戦略ということになります。
電力料金は、原油価格や国内政策、国際情勢など多岐にわたる要素に左右されます。いつ、大きく下がって、いつ高騰するかは、業界に詳しい人でも、なかなか予測がつきません。ですので、下げられるときに電気代基本料金を下げておき、また次のチャンスが巡ってきた時に再度基本料金を値下げする、というように着実に下げていく方法こそが、電気代の不確実な状況に対する確かな対策となります。
もちろん私達工場電気ドットコムを通して新電力に切り替えていただければ、そのような値下げのチャンスが訪れた時には、再度電気代値下げをご提案させていただきます。常に電気業界をチェックしておりますので、電気代のことには即座に対応させていただきます。
お問い合わせ、ご相談、お見積りは全て無料にて対応しております。電気料金に関する疑問がございましたら、お気軽にご相談ください。あなたの電気のパートナーとして、最大限の努力をさせていただきます。