新型コロナウイルスで色々と落ち着かない毎日ですが、昨日4月1日から「発送電分離」がいよいよスタートしました。従来は地方電力会社が担っていた電気の「送電」の部分を、地方電力会社から独立した新会社が担うようになるというものです。
Sankei.biz:発送電分離開始、改革総仕上げ きょうスタート、大手9社が形態変更
大手電力会社に「送配電部門」の分社化を義務付ける発送電分離が1日、始まった。異業種から参入した「新電力」と既存の電力会社が公平に送配電網を使えるようにして、競争を促し、電気料金の引き下げなど消費者のメリットにつなげるのが狙い。1990年代半ばからの政府による電力システム改革の総仕上げとなる。
従来は東京電力ホールディングス(HD)や関西電力などの大手電力10社が発電、送配電、小売りの3部門を一貫して担い、事実上、各地域の市場を独占していた。この体制は電力の安定供給という点では優れていたが、経営の効率化が働きにくかった。政府は競争原理の導入を進め、2016年4月には、電力の小売りが全面自由化された。
今までは「送電」は、地方電力会社の送電部門が行ってきました。そのために「電力自由化」によって誕生した新電力会社は、送電を地方電力会社に費用を出して依頼しなければなりませんでした。その費用は当然ですが、新電力の電気代に上乗せされています。
しかし地方電力会社は当然自社内に送電部門があるわけですから、その分の費用は必要ありません。ということは、地方電力会社はそれだけ電気代を安くすることが出来、公正な市場競争が阻害されるのでは無いか?という意見がありました。そういった懸念を解消し、電気の公正な市場を形成するために行われたいくつもの政策のうち、最終段階にあたるものがこの「発送電分離」となります。
「発送電分離」が行われることで電気代が安くなる、というのが建前です。しかしこの工場電気ドットコムでは以前から、「発送電分離は電気代値下げの要因にはなりえない」と考えていました。厳密に言うと、発送電分離が電気代の値下がり要因になる以上に、その他の値上げ要因が数多くあり、その結果が見えづらい、という事になります。
「電気代値上げ要因」とは具体的に、燃料費調整額や再生可能エネルギー発電促進賦課金などなどです。懸念していた東京オリンピックの延期は無くなったため、それに絡んだ電気代値上げは当面は無いと思われますが、コロナウイルスの動向によっては電気代になんらかの費用が上乗せされる可能性は十分あります。それら多くの値上げ要因のため、発送電分離による電気代の値下がり効果は、まず期待できないと言えるでしょう。
であればこそ、今確実に行える電気代値下げの方法、つまり「電気代基本料金の値下げ」を行っておくことが、大切になってきます。そして「電気代基本料金」を値下げするためには、「新電力への切り替え」を行うことで可能となります。
特に現在高圧電気を利用されている製造業であれば、電気代基本料金をおよそ30~40%程度値下げすることが可能です。もちろんあくまでも「基本料金」なので、電気代全体の値下げとなるともう少し落ちますが、それでもおよそ8%程度の電気代値下げが可能です。この「8%」という数字は、年間でおよそ一ヶ月分の電気代が無料になるという計算になります。もちろん現在の電気のご契約状態によっては、更に大幅な値下げも実現可能です。
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