先日このような記事を書きました。
この時に取り上げた記事の続きがアップされたので、また見ていきたいと思います。今回は現在日本で電気を安定供給させるために取られている対策などが紹介されています。
具体的にはリンク先を読んでいただきたいのですが、内容としては
- 予防対策:さらなるリスク評価と燃料ガイドライン策定
- 緊急時対策:体制の構築と「でんき予報」の拡充
- 構造的対策:カーボンニュートラルと安定供給を両立させる
などが挙げられています。そしてこうした対策を取らざるを得なくなった原因として、日本の電力システムが大きく変わったということも挙げられています。
2011年の東日本大震災以降、日本の電源(電気をつくる方法)の構成は大きく変化しました。
原子力発電は順次停止し、発電電力量に占める原子力発電の割合は、2014年度には0%になりました。そこで、発電事業者は火力発電の発電電力量を増やすことで、国内の電力需要をおぎなってきました。発電電力量に占める火力発電の割合は、震災前の2009年度は約61.4%でしたが、2014年度は約87.7%となりました。
並行して、再生可能エネルギー(再エネ)の導入量は拡大しました。ただ、太陽光発電や風力発電は、天候や季節によって発電量が変動します。その変動性をおぎなう“調整力”としても、火力発電の重要性が増すこととなりました。
こうして、現在の日本の電力事業は、火力発電に依存した供給構造となっています。中でも、石油火力発電の休廃止もあいまって、LNGを燃料とするLNG火力発電に頼る度合いが増えています。
この辺りのことについては、いつもこのコラムで書いている通りとなります。やはり安定して大量の電気を発電するためには、原子力発電が必要不可欠である、ということが伝わってきます。先日も伊方原発が運転を再開したとのニュースがありましたが、こうした動きをもっと早めていく必要があるでしょう。
今年の冬はいまのところ電気不足になっているというような情報は、入ってきていません。ただ昨年のような大寒波が発生した場合、簡単に電力不足に陥ってしまうだろう事は、簡単に予想がつきます。そうした大規模電力不足に備えていくことも、私達の生活を守るという意味では必要になってきます。