ロシアのウクライナ侵攻以来、私達の国を取り巻くエネルギーの問題が大きく浮かび上がってきました。最もそれはここで急に出てきた話ではなく、以前から言われてはいたのですが、なかなか取り上げられてこなかった問題です。
時事ドットコム:「トリガー」解除で実務者協議 自公と国民、初の党首会談―岸田首相「話し合い続ける」
岸田文雄首相(自民党総裁)と公明党の山口那津男代表は4日午後、国民民主党の玉木雄一郎代表と国会内で会談した。玉木氏によると、ロシアのウクライナ侵攻を受けた原油高騰対策として、ガソリン税を一時的に引き下げる「トリガー条項」の凍結解除などをめぐり実務者レベルで協議することで一致。玉木氏は凍結解除に加え、法律に基づく安全基準を満たした原発の再稼働に取り組むよう要請した。
まずエネルギーの問題として挙げられているのが、原油価格の上昇です。ウクライナへ侵攻したロシアへの経済制裁のために、天然ガスなどの取引は難しくなるでしょう。結果として他国の天然ガスの取り合いとなり、価格は自ずと上昇します。そしてそれに伴って当然ですが、原油価格も上昇します。結果として火力発電に利用するための燃料が、原油天然ガスともに上昇して、それは私達の電気代にそのまま「値上げ」という形で影響します。原油に関しては電気代以外にも、自動車のガソリンなどにも関わってくるために、現在「トリガー条項」の凍結を解除させるよう話が進んでいます。
そうした原油高の状況では火力発電ではなく、原子力発電を利用すれば原油の利用を抑えることが出来ます。しかしご存じのとおり、現在国内のほとんどの原子力発電は稼働停止の状態です。原子力発電は低コストで大量の電気を発電する事ができる、現状ほぼ唯一の発電方法です。このまま行けば火力発電の燃料高騰にともなって私達の電気代が高騰するだけでなく、大幅な電気不足に陥ってしまいます。こうした状況だからこそ、稼働停止中の原子力発電所を少しずつでも稼働再開させていく必要があります。
幸いなことに電気を大量に使う季節である冬はもう終わりそうですが、半年経つと今度は冷房で電気を使う必要がある夏がやってきます。それまでには原子力発電所の稼働を再開させて、電気不足にならないよう、なんとかしてほしい所です。