2021年の夏も水害に注意

毎年のことですが、梅雨時から秋にかけては大規模な水害が発生しやすい時期です。つい先日も静岡県熱海市で土石流が発生いたしました。また7月7日から8日かけて、中国地方での豪雨が発生しています。

熱海で発生した土石流の原因はメガソーラーなのか?

tenki.jp:中国地方の大雨 過去最大値150パーセント超えも 災害につながる危険な雨量に

記録的な大雨となっている鳥取県を中心に、12時間雨量が過去最大の値と比べて150%以上となっている所があります。この値が150%を超えると、災害発生危険度が極めて高いという研究結果があります。

こうした被害は台風シーズンが終わるまでは、日本全国どこで発生してもおかしくはありません。こうした水害被害に備えるにはどうしたらいいか、毎年のことですが考えていきたいと思います。

水害に襲われそうな時

まず河川の近くに住んでいらっしゃる方は要注意です。豪雨や台風などで大量の雨が降ると、河川が氾濫しやすくなります。少しでも雨が多く降ったり、身の危険を感じたりした場合は、自治体などの避難勧告より早くても、避難するようにしましょう。もちろん普段からすぐに避難できるよう、準備しておく事を忘れないようにしましょう。特に河川の上流にダムがあるような所では、豪雨の際にダムが決壊しないように、わざとダムに貯まった水を放流することがあります。その場合一時的に川の水量が増えることになりますので、これもやはり避難が必要になる場合があります。自治体の情報や緊急放送などをチェックするようにしてください。

また水害だけではなく、がけ崩れなどにも要注意です。豪雨の後は特に地盤がゆるんでしまい、がけ崩れが発生しやすくなります。斜面の近くなどに住んでいる方は、いつでも避難できるように準備をしておいた方がいいでしょう。家の中にいる時も、斜面から遠いところにいるようにした方がいいでしょう。また少しでもいつもと違う事、例えば地鳴りがするとか音が聞こえるなどあったら、すぐに避難するくらいの心構えでいた方がいいかもしれません。

避難する際の注意点

増水で避難する際に気をつけておきたいのが、家電製品のコンセントを抜いておくこと。そして電気のブレーカーを落としておくことです。水に濡れた家電製品はショートしてしまいます。だからあらかじめコンセントを抜いておくことはとても大切ですし、またブレーカーを落としておくことで、停電から復旧した時などに発生する火事などを防ぎやすくなります。コンセントを抜いておくことも、ブレーカーを落としておくことも、どちらも重要なこととなります。

また避難する際には、自動車などは使わない方がいいでしょう。自動車は水の中では走れなくなってしまいます。また車がある程度水に沈んでしまうと、水の重みでドアが開かなくなってしまいます。車に閉じ込められたまま水に流されてしまう、という事故が発生する危険性があります。くれぐれもご注意ください。

突然の豪雨などでは事前の準備は難しいですが、台風などは数日前からどういった進路でやってくるかは、ある程度予想がつきます。そうした場合、あらかじめスマートフォンを充電しておいたり、ラジオを準備などしておいたりと、万が一停電になっても情報が入手できるようにしておくのがいいでしょう。可能な限りの事前準備をしておきましょう。

避難所での注意点

水害が起こる前にうまく避難できたとしても、避難所で注意しないといけない事があります。ご存知のとおり、現在は新型コロナウイルスが猛威を奮っています。すでにワクチンを二回接種した方は感染の確率はかなり減りますが、そうでない方は避難所で「密」にならないように、気をつけないとなりません。そうは言っても避難所は限られたスペースで、多くの方が密集してしまいます。可能な限り窓や扉などを開けておいて、空気を入れ替えるようにしておきましょう。また真夏などの場合、窓をあけるとどうしても暑くなってしまうこともあります。冷房を使うのはやむを得ませんが、定期的に窓を開けて空気を入れ替えることを忘れないように注意しましょう。

水害の原因は?

近年こうした水害が日本国内各地で発生しています。原因は様々なのですが、その一つとして「地球温暖化」があげられています。地球が温暖化することで平均気温が上がり、日本が亜熱帯に近いような気候になっているのでは無いか?という事が言われています。結果として熱帯のスコールのような豪雨が発生しやすい気候になっているのではないか、という推測がなされています。果たして温暖化が豪雨の直接の原因なのかどうかは不明ですが、確かに近年日本の夏は「酷暑」とも言うほどに暑くなってきています。全て温暖化が原因と断定することは出来ませんが、少なくともそれなりの影響を与えているのでは無いか?と考えることは出来ます。こうした地球温暖化を少しでも防ごうということで、現在「脱炭素」の試みが行われています。

しかし「脱炭素」を進めるのはいい事なのですが、そのために山肌などを切り開き大量の太陽光発電パネルを設置するのは、これは逆効果だと言わざるを得ません。山の樹木は広く根を張ることで山が崩れないようにするという役割があります。そうした樹木を切り開いてしまうことで、逆に土砂崩れなどが発生しやすくなってしまうというリスクがあります。メガソーラーが土砂崩れの原因となってしまっては、本末転倒でしょう。短絡的な「脱炭素」は百害あって一利なしだといえるでしょう。

まとめ

梅雨の豪雨、真夏のゲリラ豪雨、そして台風など、とにかくこれからの時期では豪雨による災害が発生しやすい状況にあります。まずは自治体から出ているハザードマップを確認して、ご自身が住んでいる地域で水害の危険性があるかどうかを、しっかりと確認しておくことが大切です。そして「備えあれば憂いなし」の言葉どおり、いつ水害が起きてもすぐに逃げ出せるよう、避難の準備をしておくことが必要です。