太陽光発電には太陽光発電パネルが必要です。太陽光発電パネルに太陽光があたることで、発電が出来るようになります。日本でも10年ちょっと前くらいに、ちょっとした太陽光発電ブームがありました。その時に自宅の屋根に太陽光発電パネルを取り付けた、という方も多くいらっしゃるのでは無いでしょうか?しかしこの太陽光発電パネルを取り外したい、という方が今になって多く増えてきている、とのことです。
NHK NEWS WEB:どうする!? 太陽光パネルの“終活”
ブームから10年… 老朽化する太陽光パネル
「すっかり古くなっちゃって…」その“太陽光ブーム”から10年余り。
黒川さんの住宅の太陽光発電の設備は老朽化が進んでいました。
去年は発電した電気を変換する2つの装置のうちの1つが故障。
メーカーに問い合わせたところ、装置を修理するのは難しく、担当者からは「新品に替えるしかないが、費用は20万円から30万円ほどかかる」と言われたといいます。
年金暮らしの黒川さん夫婦。
一度に20万円以上の出費は重い負担です。
また、太陽光発電に使われるパネルの寿命は、一般的に20年から30年ほどとされています。
黒川さんの住宅のパネルは設置から20年以上たっていて、パネルがいつまで使えるのかも分からない状態です。
こちらに書かれている通り、太陽光発電パネルを新品に切り替えるには当然ですが費用がかかります。太陽光発電パネルの大きさによって費用は様々ですが、電球を取り替えるように簡単にはいかないでしょう。
こうした方達が太陽光発電パネルを設置する時には、太陽光発電業者から…「発電した電気を売れば、メンテナンス費用や交換費用なども取り戻せますよ」などと言われたのかもしれません。確かに10年前当時は太陽光発電で発電した電気の買取価格は、高値でした。しかし今はその価格も、以前の5分の1以下にまで下がってきています。そうした状況で太陽光発電パネルを取り替えると、赤字になってしまうでしょう。
問題はそれだけではありません。こうした太陽光発電パネルをどう処理したらいいか分からない、という方が増えてきています。
屋根の太陽光パネルを取り外したいと考えている黒川さん。
ただ、困っていることがあるといいます。
不要になったパネルをどう処理したらいいのか分からないというのです。
黒川さん
「パネルを設置した施工業者はもうつぶれてしまいましたし、処理方法をメーカーなどに問い合わせても、たらい回しにされている状態です。撤去の方法が分からないことが今の悩みなんです」
実は日本ではまだ太陽光発電パネルは「産業廃棄物」として処理するしかありません。しかし太陽光発電パネルを取り付けてもらった業者などがこの10年でなくなってしまい、そうした業者に引き取ってもらう事もできなくなっている、というケースが増えています。
また太陽光発電パネルは処分する際に有害物質が出る、という事も分かっています。そのため気軽に処分できるものではありません。処分するにも費用などが必要となってくるでしょう。しかしそうした体制やシステムなどは、今現在まだ構築されていません。
太陽光発電パネルの問題は、これからもどんどんと大きくなっていくでしょう。本来環境にやさしいはずの太陽光発電が、環境に優しくない産業廃棄物になってしまうというのでは、ちょっと洒落にならないような気もします。
これから太陽光発電パネルを設置しようと考えていらっしゃる方は、こうした処分方法まで考えてから設置しないと、後で困ることになってしまいますね。