新たな問題発覚 メガソーラーの新たな弱点とは?

「メガソーラー」と言えば、太陽光発電パネルを大量に設置した発電施設となります。こうしたメガソーラーは現在日本でも多く建設が進められていますが、広大な面積が必要となるために貴重な森林が切り開かれたり、結果として土砂崩れの原因になったりと、の懸念が持ち上がっております。先日も長野県霧ヶ峰のメガソーラー計画が中止になった、というニュースをお伝えしたばかりです。

長野県霧ヶ峰のメガソーラー建設が中止

もちろん他にも多くの弱点があります。例えばこうした太陽光発電パネルには、実は雑草の手入れが欠かせない、という事も以前書いた通りです。雑草がのびてしまうと、発電量にも影響を与えてきてしまいます。

太陽光発電の意外な弱点とは?

そんなメガソーラーですが、近年また新しい弱点が発覚したという話題です。

Yahoo:獣害シカの繁殖拠点になる?メガソーラーに新たな問題

森林破壊に景観悪化、地滑り・土砂崩れ、反射光……いくつもの問題が指摘されている。そこに新たな問題が浮上した。

「メガソーラーの敷地が、シカの餌場となり、ゴキブリホイホイのごとくシカを引き寄せています。繁殖している気配もあります」

そう指摘するのは、認定鳥獣捕獲等事業者TSJの仲村篤志さん。千葉県君津市に建設された総面積50haにも及ぶメガソーラーで、敷地内に出没するシカの捕獲に従事したのだという。

すると4か月で100頭以上も捕獲された。それも経験の少ない人に仕掛けさせた罠である。捕獲率を考えると、その数倍のシカがいるに違いない。

ちなみに君津市のシカ捕獲数は、これまで年間約1500頭ほど。それが1カ所の囲まれた敷地内で、しかも短期間に100頭獲れたというのは驚きである。なお千葉県は、シカ生息数(2015年度)を約1万2000頭と推定しているが、今ではもっと増えているはずだ。

(中略)

「メガソーラーの敷地内には、シロツメグサやケンタッキーブルーグラス(西洋芝)などを土留め用に生やしていますが、それを目当てにものすごい数のシカが集まってきているようです。もちろんフェンスも築いていますが、飛び越えたり破壊して中に入ります。その際に法面を蹄で崩してしまい土砂を流出させかねません。そして一度入ると食べ放題です。生まれたばかりの子鹿も見かけたから、内側で繁殖している可能性もありますね」(仲村さん)

メガソーラーの雑草対策として植えられている植物を目当てに、シカなどの野生動物が集まってきてしまい、繁殖してしまっているという事なのです。単に野生動物の楽園になるだけならまだいいのですが、こうした野生動物は当然ですが次は近隣の農家などで育成されている、野菜や果物などを襲うようになってしまいます。近隣の農家では、より強固な獣害対策を施す必要が出てくるでしょう。

現在日本でも多くのメガソーラーが設置されつつあります。基本的に野生動物などはメガソーラーに対しては、それほど大きな影響を与えません。それら多くのメガソーラーの中で、こうした獣害対策などを施したメガソーラーは、果たしてどれくらいあるのでしょうか?

太陽光発電は「環境に優しい」が謳い文句で、ここまで設置が進められてきました。しかしその裏には実は多くの問題を抱えている、という事が近年明らかになってきています。再生可能エネルギーの普及は、確かに日本にとっては大きな問題です。しかしだからといって、それらに付随する多くの問題を放置していい、というわけでは決してありません。このような調子では、再生可能エネルギーの普及はまだまだ先のことでしょうし、その名誉にも傷がつくことになるのでは無いでしょうか。