少し前のことになりますが、10月8日は「地熱発電の日」でした。
Sankei.biz:10月8日は「地熱発電の日」 期待される無尽蔵の純国産エネルギー
10月8日は「地熱発電の日」。わが国で最初の地熱発電所が運転を始めた日に、ちなんだものだ。再生可能エネルギーといえば太陽光や風力が代表格だが、電力供給が天候に左右される弱点がある。ところが地熱は昼夜・年間を通じて安定し、しかも化石燃料や原子力と異なり純国産で無尽蔵。火山が多く世界の「三大地熱資源国」である日本にとって、究極のエネルギーとして期待がかかる。
どうして10月8日なのかというと、国内で最初の地熱発電所である、岩手県の松川地熱発電所が稼働を始めた日だからです。これが昭和41年のことなので、日本での地熱発電所の歴史はすでに半世紀以上になるわけです。
地熱発電所については、以前もコラムで取り上げました。
「地熱」により地下水が熱せられ、発生した蒸気を利用してタービンを回して発電をする、というのが地熱発電の基本的な原理です。地熱発電は、いわゆる「再生可能エネルギー」に分類され、その最大の特徴は温室効果ガスを出さないというところにあります。
またご存知のように日本は、火山大国でもあります。そのために地熱を利用できる場所が、実に多く存在します。わざわざ外国から燃料などを輸入しなくても、国内の資源だけで、発電が出来るのです。そうした観点から、再生可能エネルギーの中では比較的安定して安く発電が可能です。今現在日本では最も注目されている再生可能エネルギーだと言えます。
しかしデメリットとしては、そうした地熱が期待できるようなところは、すでに温泉街などの観光地となってしまっているという事です。そうした観光地の付近に発電所が出来るのは、イメージという意味からも、あまり好ましくないと思う人もいるでしょう。そうした層に対してどう訴えていくか、地熱発電の有用性をアピールしていくか、というのは極めて重要なポイントだと思われます。
現在日本ではほとんどの原子力発電所が稼働を停止しています。その代わりとして期待された太陽光発電も、安定性の面や管理の大変さなど様々な問題が浮かび上がってきています。地熱発電所はそうした問題を解決しつつ、また日本という土地柄を考えた際には、かなり最適な方法なのでは無いか、と考えられています。「地熱発電の日」をきっかけに、地熱発電についてもっと考えていきたいですね。