2020年の夏は大変な酷暑でした。連日35度以上の日が続き、暑さの最高記録が更新された地点もあります。このような酷暑では、クーラーをつけていないと、熱中症などで命が危険にさらされてしまう事にもなります。
しかしご存知のとおり、今年は新型コロナウイルスの広まりがありました。新型コロナウイルス対策としては、御存知の通り「換気を良くする」のが有効だと言われています。そこで新型コロナウイルス対策として部屋の換気を良くしたい、のはやまやまなのですが、そうすると今度はエアコンでせっかく冷やした空気が逃げていってしまい、部屋があたたまってしまいます。なかなか難しいところだと思います。
またせっかく冷やした空気が外に逃げてしまうことで、再度部屋の空気を冷やすことになるために、結果として余計に電気代がかかってしまうのでは無いか、そうした電気代が気になる、という方も多いのでは無いでしょうか。確かにエアコンは特に電気代がかかりますので、可能であればエアコンの電気代は少しでも節約していきたい所です。
あくまでも「電気代」という観点からですが、部屋の換気をする際には、エアコンの電源は一旦消しておいた方がいいのでしょうか?それとも電源を入れっぱなしで部屋の換気を行った方がいいのでしょうか?先日エアコンメーカーのダイキンが、この実験を行った結果を発表いたしました。
くらテク:真夏の換気、エアコンは”つけっぱなし”が正解 ダイキン調査
最高気温35度前後の日に鉄筋コンクリート造のマンションにある約20畳のリビングダイニングで実験した。エアコンの設定は冷房26度で換気機能はオフ。窓開け換気をしないで午前7時から午後7時までエアコンを使用した場合、消費電力量は4.02kWh、電気代は108.5円だった。
次に30分に1回、5分間の窓開け換気を行った。窓を開けると外の温かい空気が室内に流れ込むためエアコンの負荷は増える。エアコンをつけっぱなしにした場合、消費電力量は5.52kWhに上がり、電気代も換気なしに比べると約40.5円高い149円となった。
また換気のたびにエアコンの電源を切り、換気後にオンにすると1日の消費電力量は7.51kWh、電気代は202.8円まで上がった。さらに室内の温度も午後3時30分まで上がり続け、ピーク時には30度近くに達した。
さすがに換気をしないでエアコンを使い続けていた方が、当然ですが電気代は一番安く済みますが、換気をするのであればエアコンをつけっぱなしにしておいた方が、換気の度にエアコンの電源を切るよりは安く済む、という事になります。
以前から「エアコンは電源を入れた直後にもっとも電力を多く消費する」と言われていましたが、今回の結果はまさにそれを裏付けた結果だといっていいでしょう。もちろんエアコンの種類や年代、また利用する環境などで細かく変わってはくると思いますが、ほとんどの場合であてはまってくる結果だと思います。
エアコンはとても多くの電気を使うため、どうしても電気代が高くなります。そのため、様々な方法での節電がささやかれています。しかしここまでハッキリとしたデータで出ることは、なかなか無いといえるのでは無いでしょうか。エアコンを上手く利用することで、熱中症を防ぎつつ電気代を節約していきたいものですね。