2019年も11月が終わろうとしています。もうあと一ヶ月ちょっとすれば、2020年になりますね。今回は少し気が早いですが「2020年電気代金大予想」と題して書いていきたいと思います。
まずは燃料調整費用を見てみる
その前にまずは2019年、今年の電気代がどうだったかを見ていきたいと思います。電気代の推移を見るには、燃料調整費用を見るのが一番分かりやすいでしょう。
すでに何度か書いてきていますが、マイナスの値が0に近くなると燃料調整費用が上がるという計算になります。この表を見てみますと、高圧電気で2018年12月に「-0.92円/kWh」となり、2019年3月には「-0.26円/kWh」の高値を記録しました。この期間、燃料調整費用が高騰を続けていたのが分かるかと思います。しかしその後は少しずつ値下げ傾向となり、2019年12月分では「-1.93円/kWh」と、2018年8月のレベルまでに戻しています。これはかなりいい事です。
しかしこれも何度も繰り返していますが、燃料調整費用は火力発電に利用するための原油など燃料の価格です。その時々に応じて変動する価格です。そのためこの値下がり傾向が果たしていつまで続くのかは、ハッキリとは分からないでしょう。特に原油産出国のある中東ではまだまだ政情が不安定な状態が続いていますので、今後ちょっとした事で原油価格が高騰してしまう恐れがあります。
2020年には発送電分離が始まる
電気に関するトピックで2020年にある大きな出来事といえば、なんといっても「発送電分離」でしょう。発送電分離については以前も書きましたが、電気の「発電」と「送電」を別の会社が担当するようになる、という事です。
これは本来であれば電気の公正な競争が行われるために電気代が下がる、という理念のもとの制度です。しかしこの発送電分離を導入したヨーロッパやアメリカなどでは、この発送電分離を実施した後に、電気料金の値上げが起きてしまっています。これは単純に発送電分離が直接の原因というわけでは無いのですが、どういうわけか各国揃っての値上げなので、日本でもやはり導入直後は電気代が値上げになるのでは無いか、と考えられます。
そして東京オリンピック
2020年に起きる最大のイベントといえば、なんと言っても東京オリンピックでしょう。マラソンが東京ではなく札幌で開催されるなどのニュースもありましたが、着々とその準備が進められてきています。
しかしこうした大きなイベントがある場合、当然のことですが電気の消費量も増えます。それ自体は当然予想の範囲内ですが、ここに先程の「発送電分離」がスタートしたばかりである、という事を踏まえますと何らかのトラブルが発生するのでは無いか?という懸念が出てまいります。もちろんそうしたトラブルは最大限食い止められるとは思いますが、そうしたトラブルへの対応のために電気代が値上がりする、という事は十分に考えられることです。
2020年に起きるもうひとつの問題
今までは電気代ということで書いてまいりましたが、実は電気関連でいうと2020年にはもうひとつ大きな事があります。それが「照明の2020年問題」です。
これも以前書きましたが、2020年以降水銀を使った製品の製造・輸入・輸出などが大幅に規制されることになり、それに伴って従来の蛍光灯の生産量が大幅に減少する事になります。当然ですが今まで蛍光灯を使っていたところは、別の電球、LED照明などを使わざるを得なくなるでしょう。場合によっては電灯自体を取り替えて蛍光灯以外の電球が使えるようにしないとなりません。そういった意味では、電気関連に使う費用が増えてしまう可能性も、十分にあります。
しかしLED電球は既存の電球や蛍光灯よりも寿命が長いので、長い目で見た場合買い替えが減るので節約になるという考えもあります。
最後に
このように書いてまいりましたが、2020年は電気代が値上げする可能性はかなり高いと考えることが出来ます。そして照明も取り替えないとならないので、電気に使う費用はおのずと増えていくでしょう。せめて電気代だけは少しでも値下げしておいた方がいいかもしれません。
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