太陽光発電で工場の電気料金は削減できるか？｜工場電気ドットコムは工場・町工場・製造業の電気代を安くします

太陽光発電について

いわゆる「太陽光発電ブーム」があったのが、2012年くらいでしょうか。当時は様々なメディアで「太陽光発電を設置すれば電気代も節約できるし、更に余った電気を売ることが出来るので大儲けできます」と謳っていたように思います。

確かに太陽光発電で発電した余剰電力は、いわゆる「固定価格買取制度」により高値で買い取ることが決められていました。しかし2019年以降は余剰電力の買い取り自体は続きますが、その買い取り単価は決して従来ほどの高値では無くなってしまいます。これがいわゆる「2019年問題」です。

またこうした買い取り制度自体を見直そう、という動きも出てきております。更に近年では台風や水害などで、太陽光発電システムが飛散してしまったり流されてしまったりと、様々なデメリットが目立つようになってまいりました。この辺りの事情につきましては、以前コラムでも書いた通りです。

2019年は太陽光発電にとって大きな分岐点になるかもしれないという話

こうした中で、果たして「工場の電気料金を節約するために太陽光発電を利用する」のは、どれだけ有効な手段なのでしょうか？

太陽光発電で工場・製造業の電気代は安くなるか？

結論から言ってしまいますと、太陽光発電システムを導入することで、工場・製造業の電気代は、当然ですが「安くなります」。もちろん各工場、製造業によって様々に事情が違ってまいりますし、更に言うと太陽光発電に適した地域、気候など様々な条件が絡んできますので、一概にどれだけの値下げ幅になるのかは、気軽に断定することは出来ません。しかし電気を自分のところで発電できる以上は、電気代は間違いなく、今より確実に「安くなります」。

では早速太陽光発電を導入して電気代を安くしよう！と行きたいところですが、実はこれがそう単純な問題ではありません。なぜなら、太陽光発電システムを新規で導入するには、どうしても「コスト」がかかってしまうのです。

太陽光発電導入のコスト

新型の太陽光発電パネルを工場の屋根の上、あるいは敷地内に設置する。屋根の上であれば屋根の補強工事が必要でしょう。また敷地内に設置するのであれば、パネルを置くための敷地の整備も必要となります。更に言うと必要なのは太陽光パネルだけでは無く、発電した電気を貯めておく大型蓄電池など、様々な設備なども必要となってくるでしょう。

またそれら設備の定期的な保守メンテナンス費用も必要となってまいります。意外なところでは、定期的な草刈り作業などが必要になってくることがあります。それらの費用を考えたうえで、トータルで電気代がどれだけ安くなるのか、という事をしっかりと計算していかないとならないでしょう。特に太陽光買い取り価格も値下がりしていますので、そちらを期待するのも、なかなか難しいでしょう。「太陽光パネルを設置したけれど、結果節約した電気代以上に費用がかかってしまった」のでは、何の意味もありません。

工場の太陽光発電の導入にはしっかりとした計画が大事

もちろん決して太陽光発電が役に立たないという事ではありません。むしろ利用する環境によっては、電気代の削減効果が最大限に出るでしょうし、また余剰電力を大量に販売することができれば、例え電気販売単価が安かったとしてもそれなりに元は取れると考える事も出来るでしょう。

それから一点注意しておきたい事は、太陽光発電システムを導入しても、当然ですが夜間や雨天などでは太陽光発電を行うことが出来ません。つまり電気会社との契約は決して解除できないのです。その分の電気料金は、今まで同様に毎月電気会社に支払っていかないといけません。

大切なことは太陽光発電システムを導入することで、一体どれだけの電気代削減効果があるかどうか、様々な要因を踏まえてあらかじめしっかりと計算しておくという事でしょう。太陽光パネルの購入費用や設置工事費用などは決して安くはありませんので、あらかじめ見積もりを取る事や、シミュレーションをしておく事が大事になります。さらに言うと梅雨時期や冬などの、太陽光による発電量が減ってしまう時の対策なども、考えておく必要があるでしょう。そう考えていくと、太陽光発電システムは気軽に導入するのはかなり難しいのでは無いでしょうか。

工場がノーコストで確実に電気代を削減する方法

現状最も確実かつ安価に電気料金を削減する方法は、やはりなんといっても「新電力への切り替え」でしょう。今まで工場電気ドットコムにお問い合わせいただいた製造業の実に90%で、電気代の値下げに成功しております。電気代総額のおよそ8%程度の値下げは十分可能です。これは年間に換算しますと、およそ一ヶ月分の電気代が無くなったという計算になります。さらに言うのであれば、新電力に切り替えた上で更に太陽光発電を導入すれば、より大幅な電気代値下げが可能となります。