いわゆる再生可能エネルギーは、少し前までは世界中で受け入れられて、全てを再生可能エネルギーで賄おう、という動きになっていました。しかしここ数年、世界的に「再生可能エネルギーだけに頼るのは良くないのではないか?」という認識が広まりつつあります。そもそも再生可能エネルギー「だけ」で、国内の電力を全て賄うことは可能なのでしょうか?冷静に考えると色々と疑問点が出てきます。
例えば太陽光発電であれば、当然夜間の発電はできません。そうなるとどう頑張っても、一日の内の50%程度しか発電は期待できません。更に雨天などの天気の状態もありますので、実際にはどう頑張っても2~30%程度の電力供給しか期待できないのでは無いでしょうか。これは風力発電だって同じことです。365日24時間風が吹き続ける場所、というのは少なくとも日本ではなかなか考えられません。
そもそも日本では「再生可能エネルギー」はなかなか馴染まないのでは無いでしょうか?そうした疑問に答えたページを見つけましたので、ご紹介したいと思います。
Concent:日本は「再エネだけ」にするべきでしょ!? エネルギーの専門家に聞いてみた(前編)
将来のために押さえておくべき「再エネ」のメリット&デメリット! エネルギーの専門家に聞いてみた(後編)
全体的に読みやすくて面白いページなので是非とも目を通していただきたいのですが、結論から言ってしまうと日本で再生可能エネルギーを普及させることは難しいですし、また「再生可能エネルギー」と言っても、全くゴミを出さないわけではありませし、事故を起こす可能性だってあります。実は環境に優しくない部分だってあるのです。メリットもありますが、当然デメリットもあるということです。例えば後編の
確かに、火事みたいな事故はほとんどないかもしれないね。でも、例えば山を切り開いて巨大な太陽光発電所を造ったら、“自然のダム”ともいわれる森の構造に影響して土砂崩れが発生しやすくなるかもしれないと懸念されています。風力発電所は、風車による騒音や、鳥がぶつかるバードストライクも問題視されているんだよ
こうした部分は今まではなかなか認識されてこない部分だったのでは無いでしょうか。しかしこの数年でこうしたデメリットもようやく議論に上がってくるようになったと思います。
もちろん再生可能エネルギーの割合は、もっと増やしていくべきですし、最終的には100%近くになるようにした方がいいのは間違いありません。しかしそのためにはまだまだ多くの課題がありますし、何よりも現在は日本国内での安定した電力確保も難しい状況です。先日の「電力供給ひっ迫警報」はまだ記憶に新しいところです。安定した電力を確保しつつ、その中で再生可能エネルギーの開発や研究を続けていくべきでは無いでしょうか。