1月7日に一都三県を対象に「緊急事態宣言」が再度出されました。ただ今回は飲食業などに対して夜間の営業を制限するような内容で、ある意味前回よりも限定的な物となっています。そんな中、実は現在電力が不足しているという、かなり深刻な事態が発生しています。
NHK NEWS WEB:東京電力 寒波で企業から電力の融通を受ける異例の取り組み
寒波の影響で暖房用の電力需要が増えていることから、東京電力は、自家発電設備を持つ企業から電力の融通を受ける、異例の取り組みを進めています。
送配電事業を手がける東京電力パワーグリッドによりますと、このところの寒波の影響で暖房用の電力需要が想定以上に増加したため、火力発電の燃料となるLNG=液化天然ガスが不足するおそれが出ています。
昨年末から日本列島は断続的なかんぱに襲われているのですが、そのために全国的に電気の需要が上がってきています。しかし火力発電の燃料となる液化天然ガスが不足してしまっているために、全国的に電力不足になってしまっているのです。各地方電力会社のでんき予報も、ことごとく「90%以上」の値を出しています。
この週末、また大陸から大寒波が襲ってくるという予報もあります。特に東北などでは深刻な電力不足が懸念されます。最悪の場合、大規模なブラックアウトが発生してしまうでしょう。真冬の一番寒い時間帯に電気が止まってしまうということは、場合によっては多くの犠牲者が出てしまうことになるでしょう。
普段であれば余裕のある電力会社から電気を購入するのですが、今回は全国的に電力が不足してしまっています。そこで自家発電設備を持つ企業から電力の融通をしてもらっているのです。
現在国内の電気は、そのほとんどを火力発電に頼っています。しかし石油や石炭などは温暖化ガスが出るために、主力から外されつつあります。そこで液化天然ガスなどによる発電が行われているのですが、それが不足してしまっているので、かなり厳しい状況だと言えるでしょう。真冬で大雪などの場合、太陽光発電などはまず役に立ちません。このような時に原子力発電所が稼働していれば、大量の電気を安定して生み出すことが出来るので、電力不足を補うことが出来るのです。
もちろん現在世界的に脱炭素化への道が進んでいるのは間違い有りません。原子力発電は事故が起きると大変なことになる、というのは良くわかっています。しかしそれでも今回のような電力不足という現実の前には、ひとまずは原子力発電所を稼働させておき、その上で再生可能エネルギー発電を発展・普及させていくより無いと思います。
この週末は、寒さ対策をしつつ節電をする、というある意味矛盾したことをやらないとならないようです。特に大雪が予想される地域の方は、くれぐれもご注意ください。