「電力自由化」と聞くと、電力が安くなっていい事ばかりのように思えてしまいます。しかし同時に「何かデメリットがあるんじゃないか?」と思ってしまうのも、仕方ないことです。そこで今回は、電力自由化のメリットとデメリットについて見ていきたいと思います。
電力自由化のメリット
電力自由化の最大のメリットは、なんといっても「電気料金が安くなる」という事でしょう。
電気というものは例えどこの発電所・電気会社が発電したものでも、一旦送電所に集められ、そこから各家庭・工場・ビルなどに送られます。そのため電気の質は基本的にどの家庭、工場、ビルでも一緒です。逆に言うと電力会社を切り替えることで、いままで使っていたのと同じ質の電気を、安い料金で利用することが出来るのです。
いままでは電気会社は、各地方の電気会社しか選ぶ事が出来ませんでした。しかし電力自由化以降、色々な電力会社の電気料金プランを比較して選ぶ事が出来るようになりました。これまでは考えられなかったようなプランやサービス、ポイントサービスなども受けられるようになったのです。
各新電力会社が競争することで新しいサービスや新しい発電方法など、従来では考えられなかったような電力プランが登場するかもしれません。それが電力自由化の最大のメリットだと言えるでしょう。
電力自由化のデメリット
皆さんが一番気になるのが、やはり電力自由化に伴うデメリットだと思います。デメリットを詳しく見ていきましょう。
特に多くの方が気になっているのが「電気が途中で止まったりはしないか?」という事だと思います。確かに電力自由化により、多くの新電力会社が電力事業に参入してきました。中には発電設備の保守管理についての技術やノウハウが足りていない所もあるかもしれません。最悪の場合、なんらかのトラブルで電気が止まってしまうかもしれません。十分な電力を確保できなくなるかもしれません。しかしそのようなトラブルの際には、従来の地方電力会社が不足した電力を補うよう、法律で定められています。極端な話ですが、契約している新電力会社がもし倒産したとしても、電気が止まってしまうということはありません。
ただし、その地方電力会社も停電を起こしてしまった場合などは、どうにもなりません。もっともそれは今まで通りなだけなのですが…。
他に考えられるデメリットとして、先程も少し触れましたが、契約している新電力会社が倒産する場合などが考えられます。これは実際にあったことなのでご記憶の方も多いと思いますが、2016年に日本ロジテック協同組合という、大手の新電力会社が破産いたしました。同社は特定規模電気事業者の販売電力量ベースの中で、6位の位置にいました(2014年度)。それだけ見ればとても好調に思えますが、しかしその裏で電力の調達が上手くいかなかったり、また価格競争の結果利益が上がらなくなってしまった、という事情があるようです。
日本ロジテック協同組合が破産、負債額は163億円 新電力会社では最大
新電力会社が資金繰りに困ると、電力料金を値上げするか、あるいは破産や撤退をしなければならない、という状況になってしまいます。もちろん新電力会社が倒産しても、上に書いたように、電力は地方電力会社から補われます。しかしそうなるとせっかく節約した電力料金がまた今までと同じになってしまいます。また新しい新電力会社を探さないといけないので、二度手間になってしまいますね。
まとめ
何事にもメリットとデメリットが存在します。それは電力自由化も同じです。大事なのは信頼できる電力会社をいくつか比較して、その上で決めるのがいいという事です。
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