先日のことですが大飯発電所3、4号機の再稼動を踏まえて、関西電力が平成30年7月から電気代を平均5.36%値下げする、という発表がありました。
関西電力ホームページ 電気料金の値下げ
https://kepco.jp/d-ryokin2018
関西圏にお住まいの方で、関西電力を利用されている方にとっては、とても良いニュースですね!特に電力需要が高まる夏を前にしての値下げの発表は、とてもありがたいのでは無いでしょうか。
ところでどうして関西電力は、電気代を値下げできたのでしょう?
それは関西電力のホームページにも書いてある通り、「大飯発電所3、4号機の再稼動」があったからです。
以前から何度も書いていますが、現在の電気料金には火力発電に使うための燃料を外国から輸入するための費用が上乗せされています。これは東日本大震災をきっかけに、全国の原子力発電所が稼働を停止してしまい、その代わりの電気を火力発電によって補っているからです。
火力発電の燃料は石油やガス、石炭などが中心ですが、日本国内ではなかなか取れないものばかりなので、どうしても外国から輸入してこないとなりません。また大量に必要になるものなので、輸入量も大量になってしまいます。そうすると電気料金に含まれている「燃料費調整額」が自ずと高くなってしまいます。
しかし原子力発電は、燃料となる核物質は海外から輸入しないといけないのですが、ほんの少しで大量の発電ができるため、コスト的にはとても安くなります。その原子力発電が再稼働したため、従来使っていた火力発電に頼らずとも、十分な量の電気を発電できるようになった、という事です。
平均5.36%の値下げとの発表ですが、実際の値下げ額はご家庭や工場などで、全然違ってくるはずです。それでも全く値下げされないよりは、いい事だと言えるでしょう。更に多くの原子力発電所の再稼働が進めば、より値下げ額も多くなるでしょう。もちろん関西電力圏内だけでは無く、その他の地域の原子力発電所再稼働にも繋がってくるかもしれません。
ところで今回の値下げは関西電力だけで、その地域の新電力会社はどうするのでしょうか?関西電力は値下げしたけれども、新電力は値下げしないでそのままなのでしょうか?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。
新電力会社は当然のことながら商売として電力会社をやっています。という事を考えると、時期などは分かりませんが、いずれ関西電力に追随する形で値下げをしてくるでしょう。さすがに現在のままの電気料金にはしておかないはずです。実際関西電力は2017年8月にも電気料金の値下げをしていますが、その際に近隣の新電力会社の7割が、追随して電気料金の値下げをしているというデータがあります。
もちろん関西電力も新電力会社も電気料金の値下げをしたのであれば、それらの値下げは従来契約している方にも自動で適用されます。であれば、今から新電力会社に切り替えておけば、いずれ値下げが適用されるかもしれない、という事になります。
原子力発電所の再稼働が、少しずつ始まっています。これは電気代の値下げに繋がることですが、その再稼働がいつになるかは、正直分かりません。それであれば今のうちから新電力に切り替えておけば、大手電力会社の値下げに併せて電気料金を値下げする可能性が高いといえます。
工場や町工場の運営には、電気が欠かせません。であればこそ、今のうちに新電力に切り替えて電気代費用を節約しておく、というのも間違いなく有効な手段だと言うことができるでしょう。
電気代のことで少しでも気になることがございましたら、工場電気ドットコムまでお問い合わせください。