もしも電気が無くなったらどうなるか?

本当に今年2018年は、多くの災害が発生した年だと改めて思います。豪雨、台風、そして大地震など…。災害被害に遭われた皆様には、心よりお見舞いを申し上げます。

そして災害には「停電」がつきものです。台風により電線が切れてしまったり、地震の影響で発電所がストップしてしまうことで、停電が発生してしまいます。ところで具体的に「電気が止まる」と、日常生活にどのような影響が出てくるのでしょうか?今回は電気が無くなったらどうなるか?というテーマで書いていきたいと思います。

家庭生活で電気が無くなったら

まずは電気が無くなってしまった場合、家庭生活にどのような影響を与えるかを書いていきたいと思います。すぐに思い浮かぶのは、照明などが全て使えなくなるという事です。単純に「停電」と言った場合、多くの人たちが夜中に真っ暗になっている状態を思い浮かべるかもしれません。

照明だけではありません。テレビも使えなくなるので、外部からの情報が入ってこなくなります。今はスマホやタブレットからも情報は入ってきますし、また乾電池式のラジオなどもありますので、そういった所から情報を得ることも出来ます。しかしスマホやタブレットは、充電しないと動かないので、一旦電池が切れてしまうと、動かなくなります。ラジオも電池が切れないよう、気を使わないといけないですね。

またお湯を沸かすための電気ポットも動かなくなりますし、電気を使うようなIHクッキングヒーターなども、使えなくなってしまいます。ガスコンロであれば対応できますが、料理を作るのも大変ですね。もちろん冷蔵庫も使えなくなってしまいますが、冷蔵庫の場合もともと保温性が高く作られていますので、停電中でも扉を開けなければ中はしばらく冷たいままになっています。停電になっても焦って冷蔵庫を開けない方がいいでしょう。

その他に困ることといえば、トイレでしょうか。最近は水を流すのにも電気を利用しているトイレが少なからずあるようです。そのようなトイレを使っている場合、停電になってしまうとトイレも使えなくなってしまいます。一度ご自宅のトイレがどのようなタイプになっているか、確かめておいた方がいいかもしれませんね。同様にお風呂などにも、コントロールパネルなどで電気が必要なタイプがあります。

それから電気が無くなると、なんといっても冷暖房が動かなくなってしまいます。夏は特にエアコン、扇風機と電気が必須です。冬場の場合、石油やガスなどを利用したストープなどもありますが、それらも着火の際に電気が必要であったり、あるいは換気に電気が必要なケースがあります。真夏や真冬に停電があった場合、これらが動かなくなってしまうケースは、十分考えられます。しっかりと対策を考えておきましょう。

職場・工場で電気が無くなったら

続いて職場で電気が無くなった時の事を考えてみましょう。照明やトイレなどは、家庭で電気が無くなった場合と同じですね。それ以外では、まずは仕事で利用しているパソコンやコピー機など、オフィスにある物が使えなくなります。パソコンでの作業中に停電が発生したら、データが失われてしまうかもしれません。台風や落雷など、事前にある程度の予想のつく災害の際には、あらかじめパソコンの電源を落としておくなどの準備が必要不可欠です。

工場などの場合、電気が無くなることで機械が使えなくなってしまいますね。機械の中には政情に動くようになるまで、多少時間がかかるものもあるでしょうから、停電から復旧して即生産再開といかない事もあるでしょう。製造業の方にとっては、死活問題かもしれません。

そのような緊急の停電の場合、自家発電設備であったり太陽光パネルなどが設置してあれば、急な停電を防げるかもしれません。しかしそれはあくまでも緊急措置にすぎません。一刻も早い停電の復旧が望まれますね。

電気が無くなることで交通に与える影響

交通の方面も、電気が無くなることで大きな影響が出てきます。まず自動車ですが、自動車自体はガソリンなので、動くことは可能です(電気自動車などの場合、充電が出来なくなります)。しかし信号が停電により消えてしまい、道路は大混乱になってしまうでしょう。警官などが交通整理をしないといけなくなってしまいます。

また電車も動かなくなってしまいます。通勤時間帯に停電が発生してしまうと、大混乱が起きてしまうでしょう。駅などの機能も全てストップしてしまうので、復旧までの情報が手に入れづらくなります。

同様に空港も、飛行機自体は動かせるのでしょうが、空港自体の機能がマヒしてしまいます。特に空港は都市から少し離れたところにあるため、外部から遮断された状態になりがちです。台風21号の際の関西国際空港のような状態になってしまう空港は、決して少なくは無いといえます。

その他の影響

停電が日常生活に与える影響は、これだけではありません。ショッピングセンターやレジャー施設なども、電気が必要です。コンビニエンスストアなど、商品をバーコードで管理しているような所では、販売をするのにも電気が必要になってきてしまいます。物はあるけれど販売できない、という状態になってしまうのです。

他にも病院などの入院患者の方の中には、電気を利用した治療器具を利用されている方が、多くいらっしゃいます。電気が無くなるということは、そういった方たちの命に関わる問題でもあるのです。もちろん発電設備を持った病院などもありますが、それもそう長い間は保たないでしょう。

またビルディングなどではエレベーターやエスカレーターなども止まってしまいます。エレベーターに乗っている時に電気が止まってしまうと、長時間エレベーターの中に閉じ込められてしまう、といった事態も起きてしまうのです。

まとめ 電気は人の命に関わる問題

いかがだったでしょうか。まさに電気は「人の命に関わる問題」なのです。だからこそ、可能な限り停電などが起きないような仕組みを作ることが望まれています。そのためには1つの発電所に頼るのでは無く、いくつかの発電所を並行して稼働させ、リスクを分散させるなどの対応が必要になってくるでしょう。

今年あった災害を踏まえて、こうした議論がより活発になっていけば、と思います。