この冬の電力供給はやはり厳しいのか?JERAがとった秘策とは?

この10月くらいからですが、「今年の冬は電気の供給が大変厳しい」という話をこのコラムページでも、何度か書いてきています。

この冬の電気は「過去10年で最も厳しい見通し」

そしてそんな最悪の状況をなんとかするべく、老巧化した火力発電所を補修してなんとかしようとしています。

NHK NEWS WEB:冬の電力需給厳しく 東電管内の供給増 老朽火力の運転再開へ

この冬の電力需給が過去10年で最も厳しい見通しとなる中、東京電力と中部電力が設立した「JERA」は老朽化した火力発電機を補修し、年明けから運転を再開することになりました。東京電力管内での電力供給の増加につなげるとしています。

年明けの来月4日から運転を再開するのは、千葉県市原市にある姉崎火力発電所の5号機で、16日に、運営するJERAが報道機関に公開しました。

この火力発電機は運転開始から44年がたって老朽化が進んだため、ことし4月に運転を停止し、廃止に向けた準備に入っていました。

しかし、この冬の電力需給が過去10年で最も厳しい見通しとなる中、配管など、およそ40か所を補修して、運転を再開することにしました。

火力発電機の出力は60万キロワットあり、一般家庭およそ170万世帯分の使用量を賄えるということで、JERAは東京電力管内での電力供給の増加につなげるとしています。

これである程度の電力供給は賄えるでしょうが、しかし今回稼働するのは火力発電所です。発電のためには原油やLNGなどの天然ガスが必要となってきます。そうした燃料のための費用は私達の電気に上乗せされてしまい、電気代が値上げしてしまいます。だからといって何もしないのでは、電気が不足して大規模な停電が発生してしまうでしょう。

電力関係者の皆様は日々努力されていると思います。しかしこうした状況を打破する方法は実は簡単で、現在稼働停止している原子力発電所を再稼働すればいいのです。しかし東日本大震災で発生した東京電力福島第一原発事故により、まだ国民の一部に原子力発電所に対する根強い反対意見が残ってしまっています。しかしもうそんな事を言っている余裕すら無いのかもしれません。

後はこの冬に大寒波などが発生せず、少しでも例年より暖かい冬であるよう祈るばかりです。