昨年末より日本列島は、何度か大寒波に襲われています。今現在大雪の被害にあわれている地域もあるかと思います。しかしこの大寒波により、電気代が異常に高騰する可能性が出てきました。
Bloomberg:寒波で電力需給がひっ迫、6日連続の最高値更新-異例の要請も
昨年末からの断続的な寒波で消費が増えたことなどから電力需給が逼迫(ひっぱく)しており、日本卸電力取引所(JEPX)で取引されるスポット価格が6日連続で史上最高値を更新した。
JEPXスポット市場の翌日受け渡し分の電力価格(全国24時間平均)は7日、前日比11%高の1キロワット時当たり99.9円と最高値を更新した。
ブルームバーグNEFのアナリスト、オランプ・マッテイ氏は、価格高騰の背景には原子力発電所の多くが停止していることに加え、冬季の再生可能エネルギーの発電量が低いことなどから市場への供給が買い手の需要を下回っている可能性があると分析。同氏によると、想定を上回る需要に不意を突かれた一部の電力小売り事業者が入札で購入価格を引き上げている可能性が高いという。
現在日本の電気は、JEPXにて取引をされています。JEPXで取引される電気は、基本的には余剰電力です。地方電力会社や自社発電所などを持つ新電力会社が、余った電気をJEPXを通じて、自社発電所などを持たない新電力会社に販売しているのです。
しかし既に書いたように昨年末からの大寒波に加えて、火力発電の燃料となる液化天然ガス不足が起きてしまっています。そのため全国的に電力不足になってしまっており、余剰電力の価格が高騰してしまっているのです。そしてこのJEPXの価格高騰は、当然ですが電気の消費者である私達の電気代に上乗せされていくことになります。しかし電気代の高騰で済めば、まだいいのかもしれません。場合によっては電気を購入するための資金が無くなった新電力会社が、次々と経営破綻を起こす可能性もあります。新電力会社には大きな影響を及ぼすことになるでしょう。
もちろん私達工場電気ドットコムがご提案している新電力会社は、そうした不安定な新電力会社ではありません。健全な経営をしているところばかりですので、ご安心ください。
いずれにせよ、電力不足が続く限りこうした状況は続くものと思われます。やはり冬には太陽光発電はどうしても非効率的になってしまうのですから、代わりの発電手段を模索する必要があります。そしてそれまでの間、火力発電用の液化天然ガスを少しでも多く備えておくことが大切ですし、また原子力発電所を一基でも多く再稼働して、必要最低限以上の電気を確保しておくことが必要なのでは無いでしょうか。