太陽光発電と新電力、どっちがお得?

「電気代を削減したい!」という時に取る方法として、代表的なものが「新電力に切り替える」です。特に現在高圧電気を利用しているような企業であれば、新電力に切り替えることで、年間でおよそ一ヶ月分程度の電気代が削減可能になります(もちろん環境によって異なります)。これは「電力自由化」が私達にもたらした、最大の恩恵だと言えるでしょう。

そしてもうひとつの代表的な方法が、「太陽光発電パネルを設置する」というものです。ご自宅の屋根の上や事務所・工場などの屋上などに太陽光発電パネルを設置、そこで発電した電気を利用すれば、当然ですが電気代は削減できます。では新電力と太陽光発電パネルでは、一体どちらの方がより多く電気代を節約できるのでしょうか?

もちろん利用環境によって、様々な違いが出てきてしまいます。ですので、ハッキリと断言することはできません。そこでそれぞれのメリット・デメリットから考えるしか無いのですが、太陽光発電パネルの場合、発電して余った電気を販売することができます。これを「売電」と呼びます。電気代が安くなる上に、余った電気を販売した利益が出ますので、太陽光発電は新電力よりも、かなり有利だしお得だと言えるでしょう。

しかし太陽光発電の最大のデメリットは、設備投資に費用がかかるという事にあります。太陽光発電パネルを屋根に設置するのであれば、屋根を補強工事しないとならないでしょうし、また専用の蓄電池なども必要になってしまいます。これらの設置費用などを考えると、結果として電気代が下がった分とほぼ同じくらいになってしまう、というケースも出てくるでしょう。トータルで見た場合、それではあまり意味がない、とい事になってしまいます。

実は一番いい方法は、太陽光発電パネルを導入して、更に新電力に切り替えるということです。太陽光発電パネルでは雨天時や夜間には、発電をすることができません。つまりどうしてもある程度の電気代はかかってしまいます。しかし更に新電力に切り替えておくことで、その電気代も削減することが可能なのです。まさに二段構えの作戦、という事になります。

もちろん更に電気代を削減するために、いわゆる節電などを行っても構わないでしょう。いずれにせよ、太陽光発電パネルと新電力は、決して対立するものではありません。むしろ一緒に導入することで、より大きな効果が望めるものなのです。もちろんその逆に、太陽光発電パネルを設置した際に必ず新電力にしないとならない、という事では決してありません。そこはあらかじめご承知ください。

電気代を削減する方法は決して一つではありません。いくつかの方法を組み合わせて行うことが可能なのです。その中でも特に新電力への切り替えは、ノーコストで出来て更にノーリスクなのです。「とにかく電気代を安くしたい」と考えたのであれば、まず真っ先に新電力への切り替えを検討されるのが、一番いいのでは無いでしょうか。そして削減できた電気代で、新たに太陽光発電パネルを設置してもいいかもしれませんね。