はじめに
長かった梅雨がようやく明け、今年も暑い夏がやってきました。毎年のことですが、夏は特にクーラーが大量の電気を消費してしまい、どうしても電気代が高くなってしまいます。そのため、夏の節電は特にクーラーを中心に考えていく必要があると言えるでしょう。
クーラーの節電
近年「酷暑」とも言える暑さの日が多い日本列島ですが、近年では様々なクーラーの節電方法が考えられてきています。特に有名になってきたのが、「クーラーの電源を入れっぱなしにする」でしょうか。
クーラーは実は立ち上げの時に、最も電力を消費します。暑い部屋を一気に涼しくしようとするからです。そしてある程度部屋が涼しくなれば、今度はそれを維持すればいいだけなので、電気代をあまり使わずに済みます。少し部屋をあけるだけでクーラーの電源を切ってしまっては、逆に部屋の温度が戻ってしまい、結果再度部屋を涼しくしないといけなくなります。つまり、数時間程度部屋を離れるくらいであれば、電源を切らずにそのままにしておいた方がいい、という物です。もちろん現在クーラーを使っている部屋の断熱や窓から太陽光が入ってこないかなど、様々な要因による違いはあるかと思います。しかし概ねですが、この「クーラーの電源を切らないようにする」という節電方法は、有効であるようです。
しかしそれは昨年までの話です。今年はご存知の通り、新型コロナウイルス感染症の影響を考慮しないとなりません。
新型コロナウイルス感染症はいわゆる「三密」の環境で、感染率が上がるという事が分かってきています。そしてクーラーをつけるということは、実はこの「三密」の環境を作り出すことに繋がってしまうのです。クーラーでは外部の空気を取り入れることは無く、同じ空気を冷やして循環させるだけなのです。
新型コロナウイルス感染症対策としては、適度に換気をしないとなりません。しかし真夏に換気をすることで、部屋の温度が上がってしまいます。室温が上がってしまうと、それを下げるために再度クーラーの電気消費量が上がってしまうのです。特に人が多いところでエアコンを使う場合は、定期的な換気は必須となるでしょう。そうなってしまうと、おのずと電気代が上がってしまうでしょう。
そうした中でも、いくつかの節電できるポイントはあります。まず換気の際にもエアコンをつけっぱなしにするという事。またエアコンのフィルターなどは定期的に掃除して、特に無駄な電力消費をしないように気をつける必要があるでしょう。また扇風機も併せて利用すれば、冷房効果が上がるので節電に繋がります。こうした細かな積み重ねで、クーラーの節電を行っていくようにしましょう。
冷蔵庫
夏には頻繁にお世話になる冷蔵庫。冷蔵庫もまた電力を多く消費します。冷蔵庫の節電のコツとしては、やはり庫内の温度をなるべく上げないようにする、という事でしょう。そのためにはあまり頻繁にドアを開閉しないことが大切です。
また冷蔵庫にはあまり物を詰め込みすぎず、冷凍庫には逆にみっしりと物を詰め込むのも節電に繋がります。冷蔵庫内に食品を詰め込みすぎると、冷気の循環が悪くなってしまいます。しかし冷凍庫では逆に食品同士がお互いを冷やすようになるので、隙間なく詰めた方がいいのです。
それから温かい料理を冷蔵庫に入れる時には、すぐに冷やさないで冷ましてから入れるようにしましょう。温かいまま入れてしまうと、冷蔵庫内の温度が上がってしまい、電力消費に繋がってしまいます。そうしたこまめな節電テクニックを駆使することが大切です。
照明
夏場は日照時間も長いので、照明を使う時間も少なく済みます。しかしクーラーや冷蔵庫で電気を消費するので、可能なかぎり照明でも節電をしておきたいところです。例えばカーテンを薄くすれば日が入るので照明も不要になりますが、今度は逆にカーテンによる断熱効果が落ちてしまいクーラーの電気代が上がってしまう可能性もあります。熱を通さず光を通すような断熱フィルムなどを、窓に貼ってしまうのもいいかもしれません。
最後に
夏はとにかくクーラーと冷蔵庫の電気代をいかに節約するか、がポイントになります。特に今年は新型コロナウイルス感染症もあるので、従来どおりには節電もなかなか上手くいかない事が予想されます。また新しい節電方法がありましたら、このコラムでも随時アップしていきますので、皆さんも夏の節電に試行錯誤してみてください。