葛飾区について
葛飾区は東京23区の西に方に位置する区です。23区では唯一、埼玉県と千葉県の両方に隣接しています。また全体が荒川の外側にあるのが特長となっています。
いわゆる「下町」のイメージが強いのも、葛飾区の特長の1つです。山田洋次監督の「男はつらいよ」にも登場する、柴又帝釈天がある事からそのイメージがついたのでしょう。映画を記念した「葛飾柴又 寅さん記念館」も、葛飾区には存在いたします。そのためか、葛飾区は観光も主要な産業の1つとなっています。
製造業の割合は、金属製品27.1%、一般機械9.5%、となっており、それに続いて皮革同製品7.6%、衣服・その他6.7%…となっています。元々葛飾区内には三菱製紙や日本板紙などの大型の工場があったのですが、近年相次いで区外へ移転してしまいましたが、その跡地には大規模ショッピングセンターなどが開店いたしました。
そんな葛飾区の工場の皆さんにお教えしたいのが、「送電」についてです。
送電について
「送電」とは読んで字のごとく「電気を送る」ことです。発電所で作られた電気を各家庭や工場で使えるようにするためには、そこまで運んでくる、つまり送電するための設備や施設が必要です。そうした電気を運んでくるために必要な施設が「変電所」であり、「送電線」です。
発電所で作られる電気は、数千Vから2万V程度の、超高圧の電気です。この電気をまずは発電所に併設された変電所で、27万5000V~50万V程度という、更に高い電圧に変換して、送電線を伝って超高圧変電所に送られます。
なぜ送電の際に超高圧の電圧にするのかというと、その方が長距離でも効率よく送電が出来るからです。低い電圧で送電線を伝わらせると、エネルギーのロスが発生するのです。
超高圧変電所では、電圧を15.4万V程度に下げます。続いて電気は次変電所と呼ばれる場所に送られ、そこでは更に6.6万Vまでに電圧を下げられます。鉄道や大規模な工場・企業などにはこの一次変電所から直接電気が送られ、それら工場・企業に隣接する変電設備で電圧を下げ、利用されます。
一次変電所からは中間変電所に電気が送られます。この中間変電所では、電圧が更に2.2万Vまで下げられます。またここから一部の工場やコンビナートなどに、電気が送られています。
次に電気が送られてくるのが配電用変電所です。ここで2.2万Vあった電圧が、6,600Vまでに下げられます。中規模工場や大型ビルディングなどには、この配電用変電所から、直接電気が送られることになります。
そして残りの電気は町中にある電線に送られます。電線に送られた電気は、電柱の上にある小型の変圧器(柱上変圧器)で電圧を100Vから200Vに下げられ、各家庭や小規模工場・オフィスなどの一般消費者の所へと送られていきます。
まとめ
発電所でつくられた電気は、このように多くの変電所を経て私達の所へ、同じように届きます。ですので「自分の工場だけ質の電気が来る」という事はありえない、という事もおわかりいただけるかと思います。
そして電気には多くの人が関わっています。そのことを踏まえて、各家庭や工場、オフィスなどで大切に電気を使っていきたいですね。